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グランプリホースの意地見せたゴールドアクター 秋初戦を好発進!
2016/9/25(日)
秋の古馬中長距離路線で最初に行われるオールカマー。今年で第62回を迎えた伝統のG2は、昨年の有馬記念を制したゴールドアクター(牡5、美浦・中川厩舎)がマリアライトとのグランプリホース対決を制し、重賞4勝目を挙げた。
スタートでツクバアズマオーが出遅れたが、その他の各馬はまずまず揃った飛び出しを見せる。エーシンマックスが大逃げを打つ展開の中、ゴールドアクターはじっくり中団で構え、その直後にピッタリとマリアライトが追走する。
レースが動いたのは3コーナー。2番手グループが差を詰め始め、逃げるエーシンマックスのリードがなくなる。外からゴールドアクターが先行集団の直後に進出するのと同時に、マリアライトも上がっていく。「後ろにマリアライトがいるのはわかっていました。けど、この馬も力を付けている。自信を持って仕掛けました」と吉田隼人騎手。その思いに応えるように、ゴールドアクターは末脚を伸ばす。内で渋とく食い下がるサトノノブレス。この馬も今年に入って重賞を2勝しており、決して楽な相手ではなかったが、きっちりクビ差交わしてゴールイン。
「サトノノブレスは今年に入って充実しているので、手強いとは思っていたけど、あそこまで渋といとは思いませんでしたね。最後はきっちり交わしてくれました。レース自体はイメージ通りに運べましたし、このままの状態で行ければ次も良い競馬ができますね」と秋初戦を勝利で飾った相棒を讃える。
天皇賞(春)はその真面目な気性ゆえに、レース前の入れ込みがキツく体力を消耗してしまい自己最低着順の12着に敗れた。今日もパドックで尻っぱねするシーンもあったが、この馬を管理する中川公成調教師は「天皇賞の時は装鞍所からうるさくて……。今日はそこまででもなかったですよ。落ち着いていたほうだと思います。パシュファイヤーを付けていったけど、装鞍所から落ち着いていたから、それが効いたのかはちょっとわからないですね」と話すように、今回はパシュファイヤーを装着。陣営の工夫が見受けられた。
1年前のこの時期はまだ条件馬。そこからアルゼンチン共和国杯、有馬記念、日経賞と重賞3連勝。一気にスターダムを駆け上がった同馬だが、師は「去年と比べて変わったところですか?うーん……。タイトルの数かな(笑)。3歳の頃は右トモに疲れが出やすかったけど、ここ一年でパンとしてきたのは感じますね。完成形になってきたんじゃないですか?」と冗談を交えながら笑顔で語る。
この後はジャパンカップから有馬記念へと転戦する予定になっているが、師は「天皇賞(秋)は距離が短いというのもありますが、秋にG1を3つ戦うローテは馬にとってキツイので、その2つのレースを目標にしています。特にジャパンカップは去年出走させることが出来なかったので、今年はどんな競馬を見せてくれるのか、楽しみですよ」と目を細める。ジャパンカップ制覇のみならず、グランプリ・有馬記念連覇にも期待がかかる今秋。その初戦を制し、改めてその力を証明した一戦となった。
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