【帝王賞】直線一気の末脚で4歳馬ケイティブレイブが嬉しいG1初制覇!

ケイティブレイブ

6月28日(水)、大井競馬場で行われた交流重賞・第40回帝王賞(Jpn1)(4歳上 定量 1着賞金6000万円 ダート2000m)は、福永祐一騎手騎乗の6番人気・ケイティブレイブ(牡4、栗東・目野厩舎)が優勝。勝ちタイムは2.04.4(重)。

2着に1馬身3/4差で5番人気・クリソライト(牡7、栗東・音無厩舎)、3着には3馬身差で1番人気・アウォーディー(牡7、栗東・松永幹厩舎)が続いた。

ケイティブレイブは躓くような格好で後方からの競馬。真ん中らダッシュ良く飛び出したのはオールブラッシュで、クリソライト、アウォーディーと続く。それをマークするようにゴールドドリーム、サウンドトゥルーも中団から徐々にポジションを押し上げていく。アポロケンタッキーは先行集団の一番後ろ。出遅れたケイティブレイブは更に後ろからマイペースでポジションを上げる。
先団は中央勢が固め、一杯になったオールブラッシュに代わって手応え良くクリソライトが先頭に立つ。それを追ってアウォーディーの武豊騎手が懸命に促すが反応がひと息。そのままクリソライトが押し切ろうとしたところにケイティブレイブが外から瞬く間に交わしてビッグタイトルを手に入れた。

勝ったケイティブレイブは重賞5勝目で悲願のG1初勝利。芝のデビュー戦こそ勝ち馬から3.2秒離されたシンガリ負けと大敗を喫したが、ダートを使われた2戦目以降は安定した競馬で実績を積み重ね、昨年5月の兵庫CSで重賞初制覇。続くジャパンダートダービーでも2着に入り、一躍世代のトップクラスに躍り出た。
その後、川崎記念5着、フェブラリーS6着とG1ではやや甘さを見せていたが、この帝王賞では、そのもどかしさを払拭する鮮やかな末脚でアウォーディー、アポロケンタッキー、サウンドトゥルーといった年上の実績馬を一蹴。管理する目野哲也調教師にとっては1999年の南部杯(ニホンピロジュピタ)以来となる久しぶりのG1勝利となった。
馬主は瀧本和義氏、生産者は新ひだか町の岡野牧場。馬名の意味由来は「冠名+勇士」

福永祐一騎手
「予定していた競馬と違いますが、スタートでの不利がいい方に転んでくれた。なかなか縁がなかったし、目野先生にG1を勝たせてあげられて嬉しい。状態は非常に良く、担当の子も良いと言っていた。ゲートでは終わったと思ったが、道中の雰囲気は悪くなかった。3コーナーから4コーナーまでの雰囲気は良く、ハミの取り方は逃げた時には感じなかった。今日の収穫はああいう形でも走れたこと。どんな形でも競馬ができるのは強味。人気薄の立場だったが、人気を背負っても走れるようになってくれれば」

目野哲也調教師
「まさかです。スタートで躓いたが、直線ではひょっとしたらという感じはあった。大した馬ですよ。返し馬も良かったらしいけど、ゲートで躓いたからね……。自分のペースでハナを切ってもいいと思っていたから心配でしたよ。僕も来年で定年。どこかで勝てたらと思った。地方の方が合いますからね。正直勝てると思っていませんでしたよ。精神力のある馬。どこまで良くなるかは僕にも分かりませんよ。応援してやってください」


  • ケイティブレイブ
  • (牡4、栗東・目野厩舎)
  • 父:アドマイヤマックス
  • 母:ケイティローレル
  • 母父:サクラローレル
  • 通算成績:21戦7勝
  • 重賞勝利:
  • 17年帝王賞(Jpn1)
  • 17年名古屋大賞典(Jpn3)
  • 16年浦和記念(Jpn2)
  • 16年兵庫チャンピオンS(Jpn2)
  • 16年白山大賞典(Jpn3)

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