【マイルCS】エアスピネルはムーアに乗り替わり「性格と注意点だけ伝える」

笹田和秀調教師

エアスピネルを送り出す笹田和秀調教師

15日、マイルチャンピオンシップ(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

追い切り後、エアスピネル(牡4、栗東・笹田厩舎)を管理する笹田和秀調教師の一問一答は以下の通り。

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●状態は「前走よりもう一段階、二段階アップ」

-:前走の富士ステークスは馬場コンディションが良くなかったんですが、素晴らしい競馬で勝ちました。あの前走から振り返ってください。

笹田和秀調教師:デイリー杯の時も同じような雨降りの馬場で勝っているので、「ああ、この馬はこなしてくれるな」と思って見てましたら、案の定、いい形で競馬をしてくれましてああいう結果を出してくれたんで、本当に良かったと思います。

-:結果的には完勝でしたね。

笹:そうですね、他の馬が雨を苦にする馬もいたと思うので、そういう形になったと思います。

-:ただ、ファンとして気になるのは、あの馬場状態で走りましたので疲れはどうかなという点なんですけれども、走った後はどんな様子だったんでしょうか?

笹:この馬は本当にいつも競馬を使った後でも普段ケロッとしているので、そんなに疲れとか反動は出ていなかったんですけれども、とりあえず考慮して、1週間は本当に楽をさせました。

-:その後いよいよG1週を迎えたわけなんですが、今日の追い切り、先生の今日のプランはどういう内容だったんでしょうか?

笹:ちょっと先週の追い切りが全体的な時計がかかって、少し馬が重いかなというふうに思ったので、この前の日曜日と、今日も普段よりも強めの指示を出しました。

-:その結果の今日の追い切りの感触なんですけれども、先生のジャッジはいかがでしょうか?

エアスピネル

坂路コースで追い切られたエアスピネル

笹:思ったとおりの時計が出ましたし、馬の動きもグッと沈むようないいフットワークで走ってくれたので、いい状態で追い切りができたと思います。

-:休み明けを使われて秋2走目、デキは前走と比べてどうなんでしょうか?

笹:やはりG1へ向けての調整ですので、もう一段階、二段階アップする状態で挑めると思います。

-:3歳時は3冠レースに全部挑戦して、全て上位に入線をしました。勝ちきれませんでしたが年明けにマイル中心に使われて、マイル重賞、もうこれで前走勝って3勝ですね。マイルはやっぱりいいんですか?

笹:そうですね、この馬にとっては一番競馬がしやすいのと、結果を出しているとおりだ思います。

-:となると今回の舞台、京都1600mのコースについてはどうなんでしょう?もう重賞を勝っていますけれども。

笹:京都で重賞を2勝していますから、そういう実績を考えると自信を持って出せるんじゃないかなと思います。

●変わったなという姿をみせたい

-:今回特に不安な点があるとすれば、どの辺なんでしょうか?

笹:武豊君の負傷でジョッキーを交代せざるを得なくなりました。その点、初めて乗るジョッキーなので、この馬のクセがそのレースですぐに把握できていい走りをさせられるかどうかというそういう不安だけで、馬の状態としては何の不安もないと思います。

-:朝方、先生からそのジョッキーのお話も出ていましたけれども、どのジョッキーに?

笹:ライアン・ムーアにお願いしました。

-:そうですか。ムーア騎手に馬の様子を伝えるには、どんな内容をまず一番に伝えようとお考えになっていますか?

笹:彼も依頼を受けたので、おそらくレースの録画とかを見て研究はしていると思いますけど、あとはこの馬の性格と注意する点、その辺だけを伝えればいいかなと思っています。

-:元々、先生はエアスピネルをけっこう高く評価されていて、センスもあるとおっしゃっていました。どの辺が噛み合えばG1制覇に結びつくんだろうとお考えでしょうか?

笹:やはり3歳時にクラシックを走っていた時点ではまだ性格的な甘さがありまして、完全な力を発揮できないというのがこの馬の欠点だったと思うんですけれども、年を越しまして徐々にそういう落ち着きとか、普段まじめに、一所懸命やろうかなという雰囲気のところを見せてくれ出したので、だんだん馬が成長してきて、自分の力を出せる状態になってきているんじゃないかなと思います。

-:G1制覇、機は熟したと見てよろしいですか?

笹:そうですね、今のところ不安なくレースを迎えられると思います。

-:エアスピネルG1初制覇に向けて、最後に意気込みをひと言お願いします。

笹:なかなか勝てそうで勝てなかった馬なので、今回は何としてもその思いを達成できるように、これからまだ日曜日まで日にちもありますから、キッチリ馬を調整して、皆が「エアスピネルは変わったな」という姿を見せたいなと思います。

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