【有馬記念】オグリ、ディープの引退飾った武豊「キタサンブラックも最後が大事」

清水久詞調教師

キタサンブラックについて語る武豊騎手

20日、有馬記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

ラストランを迎えるキタサンブラック(牡5、栗東・清水久厩舎)は黒岩悠騎手(レースでは武豊騎手)を背にCウッドコースで最終追い切り。馬なりで6F86.1-70.1-54.3-39.8-12.4秒をマークし、馬なりで追われたビップレボルシオン(古馬1000万)を0.5秒追走して0.2秒先着した。

追い切り後、キタサンブラックに騎乗する武豊騎手の一問一答は以下の通り。

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●「ファンが臨むのは先頭でゴールインする姿」

-:いよいよ有馬記念が今週末に迫ってきました。まず今の気持ちから聞かせてください。

武豊騎手:本当に「いよいよだな」という気持ちで、身が引き締まる思いです。

-:今年はまたいつもとは違う有馬記念という感じでしょうか?

武:キタサンブラックですし、さらに引退レースということで、いろいろと思うところは強いです。

-:今日7時にCWで追い切られましたけれども、その後に黒岩ジョッキーとは何か言葉をかわされたんでしょうか?

武:たまたま僕も他の馬に乗っていたんですけど、タイミングが一緒だったので「どうだった?」とは聞きました。「いい追い切りができたと思います」と言っていました。

-:万全の状態で有馬記念に臨めるということになりそうですね。

武:そうですね、はい。

-:前走のジャパンカップをまず振り返っていただきたいと思います。

武:馬の状態はすごく良かったと思いますし、レースもスタートが決まったので、正攻法のレースで行って、直線半ばぐらいではいい感じだと思ったんですけど、まあ上位2頭が強かったのもありましたし、最後は少し残念な結果でしたけど、馬の走りとしては悪くなかったと思います。

-:それでも、4着には4馬身の差をつけているんですよね。

武:はい。非常にレベルの高い走りだったと思います。

-:そしていよいよラストランの有馬記念ということになりますけれども、どういった競馬をファンの皆さんにお見せしたいという思いでしょうか?

武:ファンが望んでいる競馬が先頭でゴールインしている姿だと思いますし、それに向けてベストを尽くしたいですね。

-:ファン投票1位に選ばれて、これで4回連続、いわゆる春のグランプリ(宝塚記念)も含めてファン投票1位ということになりますが、このあたりについていかがでしょうか?

武:やはりこの馬の人気の高さは感じますし、非常にありがたいです。そういう馬の主戦を任されるということは騎手としても非常に光栄なことなので。ただ過去3回のファン投票のレースはまだ1着はないので、最後ですけど、今回こそはという気持ちは強いです。

●「1年に6回もG1を主役として走るのは簡単じゃない」

-:武さんはこれまで有馬記念を2勝されています。オグリキャップのラストランと、ディープインパクトのラストランで、今回またキタサンブラックでラストランということになりますが、そのあたりは?

武:有馬記念はそういう活躍した馬の引退レースになるケースが多いんですけど、この馬は本当に注目度が高いというか、非常にファンの多い馬ですし、デビュー以来、本当にいい走りをずっと続けてきてくれている馬なので、やっぱり最後を飾らせてあげたいという気持ちは強いですね。

-:ラストランに向けて、北島オーナーから何か言葉をかけられたということは?

武:特にはそれはないですけど、まあかけられるとプレッシャーになるので(笑)。

-:いろいろな競馬を見せてきてくれたキタサンブラック、いろいろな強さも見せてきたキタサンブラックだと思いますけれども、武豊さんが今あらためて感じるキタサンブラックの強さというのは、どんなところに?

武:そうですね、デビュー当初は僕は乗ってなかったんですが、最初から、デビューの時から非常に期待されていたというわけではないと思うんですけど、常にトップレベルを走り続けて結果も出して本当にすごい馬だなと思いますし、まあ一番すごいのは結果を出すところだと思います。あとはサラブレッドとしての能力、総合力が非常に高い馬だと思います。

-:振り返ってみると、今年6戦全てG1なんですよね。

武:そうですね。1年に6回もG1を主役として走る、これは簡単なことではないと思いますし、それに挑んでここまで今年だけでも3勝して、 やっぱりすごい馬だなとあらためて思います。でも最後がすごく大事だと思います。

-:勝てばG1通算7勝ということで武さんも乗っていらっしゃったディープインパクト等の記録に並ぶということにもなりますが、最後にファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

武:キタサンブラックも、いよいよラストランです。本当にこの馬には僕自身も感謝しかないというか非常に励まされた馬なので、最後に一緒に勝ちたいと思ってますので応援してください。

キタサンブラック

最終追い切りに向かうキタサンブラック

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