【コックスプレート】リスグラシュー矢作師の執念、伝統の豪G1制覇に燃える理由とは…

コックスプレート

26日(土)、オーストラリアの中距離ビッグレースの1つ、コックスプレート(日本時間14時55分発走)が行われる。

このレースに熱い想いを持って挑戦するのが、リスグラシュー(牝5、栗東・矢作厩舎)を管理する矢作芳人調教師だ。

1980年代初頭、コックスプレート3連覇などG1を14勝、オーストラリア競馬で殿堂入りした名馬キングストンタウンの全盛期、オーストラリアに留学していたのが若き日の矢作調教師だった。「キングストンタウンを初めて見て、そこから"いつかは帰ってきたい"、そう思っていたので、感激しています」と、師は喜びの表情を浮かべる。

今年コックスプレートに送り込むのは、宝塚記念を勝った女傑・リスグラシュー。先週メールドグラースがコーフィールドCを制したことで、現地の注目度は更に増しているが、「プレッシャーがかかっていますね。日本のファンの期待を感じています。滞在しているウェリビー競馬場での調整は難しいと思いましたが、想像以上に馬の学習能力が高くて、とてもいい状態だと思います」と、手応えは十分。

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15番枠を引いた矢作調教師

決戦の舞台となるムーニーバレー競馬場はスタート後、1コーナーまでの距離が短い。外から馬が殺到することから、内枠の馬は不利になりやすいコースの一つだ。その中で、リスグラシューの引いた枠順は『15』。これについて指揮官は「内よりはいいと思います。ジョッキーが内は嫌と言っていましたので、8くらいを引きたいと思ったのですが、そうは思ったようにいかないですね(笑)

ゲートさえ出れば前の方じゃないですか。あとはゲートだけですね。ゲートボーイを付けるので出るとは思いますが、この馬の不安は常にそこなので。ただ強ければ勝てるんじゃないかと思っています」と笑う。

「37年前から、このレースに対して凄く詰まったものが自分の中にはあります。リスグラシューが走ることによって、より一層コックスプレートに興味を持ってもらいたいと思います」。そう話す指揮官の悲願が、週末のリスグラシューで達成されるかどうかに注目が集まる。

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