水上学の血統トレジャーハンティング

日曜東京11R オークス(G1)(芝2400m)

◎本命馬
⑬アーモンドアイ
牝3、美浦・国枝厩舎、ルメール騎手

強いのひとこと。3歳春の時点の牝馬が、満天下にそう思わせることは滅多にない。しかし桜花賞のアーモンドアイは、出負けから終始外を回して、抜け出したラッキーライラック、それも最優秀2歳牝馬をあっと言う間に交わして突き放してしまった。ハープスターも確かに強かったが、軽い切れ味のハープスターに比べれば、分厚さも備えている感じの重厚な追い込み。現時点でブエナビスタ級(将来性はまた別)という印象を受けた。
唯一の心配は、外から被せられるのを嫌うメンタル面から、1枠2枠に入ることだったが、7枠13番は願ったりの好枠だ。外から「嫌がらせ」をしてきそうな馬もいない。

父から来る距離不安云々は、ほとんど考えなくていいだろう。ロードカナロア自身の血統組成が、スプリンターに出たのが意外なものであり、何よりアーモンドアイの母フサイチパンドラはご存知のようにオークス2着、札幌記念とエリザベス女王杯を制している。馬体のシルエットもまんまフサイチパンドラであり、気にしなくていいだろう。
2冠牝馬となって、秋は歴史的牝馬への階段を昇る新たな局面へ。そのためにも落とせない一戦である。

$お宝馬
⑩レッドサクヤ

近年のオークス好走馬に多いのは、母方にヌレイエフ系、あるいはダンチヒ系種牡馬を3代以内に持つパターンである。実はロードカナロアはヌレイエフを持っている。そしてダンチヒを持っているのがこのレッドサクヤだ。母父がダンチヒ系の代表デインヒルである。直線に急坂がない方が切れるタイプであるのもいい。複穴として押さえておきたい。

相手上位は②ラッキーライラック⑧サトノワルキューレと無難にとる。①リリーノーブルはラッキーライラックを逆転するのは難しいとみるが、押さえには。⑤カンタービレまで手を回せば十分だろう。


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