この男、本物かもしれない-

我らが阪神タイガースに新しく入団したジェフリー・マルテ内野手。11日(月)、日本初実戦となった紅白戦の第1打席に、レフトスタンドへ来日第1号を叩き込んだのである。その後はタイムリーを放つなど、2安打3打点。まさに衝撃デビュー。これは今年、優勝したかもしれない。

思い返せば昨年の今頃、当時新外国人として来日したウィリン・ロサリオ内野手は2試合連続でホームランを放っていた。マルテ内野手も一緒ではないか……そう他球団ファンは訝るが、むしろ一番不安になっているのは阪神ファンである。伝説の助っ人、ランディ・バースの再来か、昨年のロサリオの再来か……。シーズンが始まればほぼ毎日のように自軍の試合内容に絶望する阪神ファンは、シーズン前のキャンプ中は元気一杯。新外国人がホームランを打つたびに今年は優勝したと盛り上がる。他球団ファンによくネタにされるものだが、シーズン前くらい、いい夢を見させてくれていいではないか……。


そろそろ今週の中央競馬の話に移ろう。共同通信杯、クイーンC共に◎が4着。あと一歩のところで3着以内を逃し続けている。1、2番人気を◎にするようなコラムではないとはいえ、今週はもう一押しが利くよう調節して考えていきたい。


まずは東京11R・ダイヤモンドS。今年のダイヤモンドSは出走馬のレベルが正直高いとは言えないが、何か物足りない理由はアルバート、フェイムゲームといった『必ずいる強豪ステイヤー』がいないことにありそうだ。この2頭に共通するのは、共にグレイソヴリンとリボーの血を持っている点だ。トニービンなど持続力に優れた種牡馬を送り出すグレイソヴリンと、同じく持続力に優れ、スタミナを伝えるリボーの血の影響もあり、この2頭は毎年のようにステイヤー戦線の頂点に君臨してきた。道中はスローペースになるものの、2度直線の坂を越え、最後に長い直線が待つ東京芝3400mにはこれらの血統がフィットする。

今年グレイソヴリンとリボーの血を両方持っている馬はサンデームーティエと◎カフェブリッツの2頭だけ。カフェブリッツは前走の万葉Sで大逃げしたヴォージュ、離れた2番手のグローブシアター、そこから大きく離れた3番手の追走と、最も乗り難しいポジションでの競馬だった。3コーナー前でアドマイヤエイカンに早めに来られ一気にペースアップせざるを得ず、直線で一旦は2番手に上がったものの、最後は後ろから差されてしまった。

ところが4着に敗れたことが功を奏した?のか、斤量は据え置きの54kg。万葉S上位のユーキャンスマイル、グローブシアターが共に1kg増えることを考えれば、ある意味幸運だった可能性がある。鞍上の蛯名正義騎手は武豊騎手、横山典弘騎手と並び、日本のジョッキーでは3指に入るほどの長距離の鬼。手替わりは心配していない。

右回りだと右にモタれ始めるララエクラテールも有力。左回りの長距離で上がりが掛かる展開なら着実に伸びてくる。キングカメハメハ産駒も押さえるが、中でもシホウは人気もなさそうで、一発を期待してみたい存在だ。

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京都11R・京都牝馬Sが行われる京都芝は、先週も相変わらず時計が掛かり、差しが届いていた。前の馬が残るのはペースが緩い時でもあり、さすがにフルゲート18頭が揃った京都牝馬Sでペースが極端に緩くなるとは考えづらい。ある程度差し馬を重視したいところだ。

京都牝馬Sが2回京都の最終週に移設されて、今年で4回目。過去3回の3着以内馬の馬番を見ると、16年…14番→10番→11番、17年…10番→15番→6番、18年…8番→10番→12番とひたすら外枠決着が続いている。昨年は中枠決着に見えるが、12頭立てだということを忘れてはいけない。2ヶ月も使われた京都の芝はさすがに荒れるだけに、外枠有利になるのも必然と言える。

血統面を見ると、3着以内馬の父欄にはマンハッタンカフェ、ハーツクライ、ステイゴールド、ディープインパクト、ドリームジャーニーとサンデーサイレンス系で、かつ自身が芝の2400m以上のG1を制している馬の名前が並ぶ。それだけ潜在的なスタミナが必要なのだろう。その証拠に母父欄を見るとブライアンズタイム、マーベラスサンデー、トニービンと、これまた持続力ある種牡馬の名前が並んでいる。つまり芝2400m以上のG1を勝ったサンデー系×スタミナ血統という馬が一番ハマりやすい。

今年この組み合わせの血統で、かつ二桁馬番の馬から◎ワントゥワンをチョイスしたい。父はディープインパクトで、母父はジャパンCなどを制したファルブラヴ。ファルブラヴの父フェアリーキングは欧州の至宝サドラーズウェルズの全弟で、荒れてスタミナのいる芝に強い。

前走の阪神Cこそ7着だったものの、1~3着馬が全て道中内ラチ沿いを走り、直線内を走っていたレースで、4コーナーから外を回す苦しい展開だっただけに仕方ないと言える。スローペースの内有利を考えれば直線ではよく伸びており、ここでは巻き返しが期待できる。

昨年の覇者ミスパンテールの他には、課題の外枠も距離短縮はプラスに働くカイザーバル、同じく距離短縮はプラスのリナーテなどを上位候補としたい。

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重賞以外のレースからは合計3R挙げておきたい。

小倉11R・和布刈特別は出走馬16頭中、近2走4コーナー3番手以内だった馬が10頭と、ある程度ペースが流れそうなメンバー構成となった。先週の小倉ダートは合計9R行われ、その内7Rで7枠から外の馬が3着以内に入っているように、ある程度外枠でも流れに乗れれば好勝負できる馬場状態。血統的なところでは、1700mは父か母父が機動力あるミスタープロスペクター系の馬がよく3着以内になっていた。

以上のことから8枠を引いた◎ランバージャックを狙いたい。母父はミスタープロスペクター系シーキングザゴールド。以前は短距離を中心に走っていたが、2走前に1700mを勝ったように、歳を重ねて適距離が延びてきた。今回は昨年11月末以来の実戦。影響が心配されるも、以前7ヶ月ぶり、4ヶ月ぶりでそれぞれ3着になっているように、フレッシュな状態のほうが硬さも見られず走るタイプ。流れに乗って上位を目指したい。なおランバージャックの前走については、【振り返れば馬券になる!】乗り味が変わった!成長著しい4歳有望株を狙え!も参考にしていただきたい。


小倉12R・大牟田特別は◎ブレイズガール。開幕週だった先週の小倉芝は、とても開幕週とは思えないほど時計が掛かり、重厚な欧州血統を持った馬が数多く3着以内に食い込んでいた。ブレイズガールの父系は凱旋門賞馬ダンシングブレーヴに遡り、母父エルコンドルパサーは凱旋門賞2着。血統通り1200mでは時計の速い決着より時計が掛かる決着を好み、持ち時計も1.08.6とそこまで速くない。

前走の中京500万では17着と大敗しているが、実はメンバー中上がり3Fのタイムは2位タイの33.9。自分の脚は使っているのだ。にも拘わらず17着だった理由は、スタートしてから二の脚が付かず最後方となり、直線で大外に出したものの、なぜかそこで詰まるという流れの悪さ。最後は追うのをやめていた。加えて1、2着は内、前を走っていた馬で、どうやっても届かない。レースに参加できていなかった。それでいてメンバー中2位の上がりを使えているだけに、決して調子が悪いわけではないだろう。タフな小倉芝に替わって一発を狙う。



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