
競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【南部杯】秋の盛岡で頂点に立つ馬は…!?
2019/10/12(土)

スタートから3コーナーまで上り坂となり、3コーナーから下り坂。そこからロングスパート勝負となるため、求められるのは末脚のキレだけではなく、持続力。ここ3年の勝ち馬であるコパノリッキー、ルヴァンスレーヴは共に2000mのG1を制している点に注目したい。
・ゴールドドリーム(牡6、栗東・平田厩舎)
大井2000mのG1で実績があり、なおかつここ2年近く連対を外しておらず、南部杯も5、2着。5着だった時はスタートを失敗したことが大きな敗因であり、ゲートに安定感が出てきた今なら大崩れは考えにくい。
・ミツバ(牡7、栗東・加用厩舎)
盛岡コースで2戦2勝。2勝共に盛岡の2000mだが、元々1200mでデビューした馬で、タフなマイルであれば対応可能だろう。東京の2100mでも勝っているように、スタミナが求められるほど上位進出の可能性は高まる。
・アルクトス(牡4、美浦・栗田徹厩舎)
スピード比べに持ち込みたいのが本馬。前走のプロキオンSで時計勝負を制するなど、スピード豊富な同馬は1800m以上で3戦全て5着以下とスタミナを問われる展開では苦しいかもしれない。守備範囲のマイルで、3連勝中の勢いのままどこまでやれるだろうか。
馬場が湿って時計が速くなればロンドンタウン(牡6、栗東・牧田厩舎)にもチャンスがある。同じく中央から参戦するオールブラッシュ(牡7、栗東・村山厩舎)、ノボバカラ(牡7、栗東・森厩舎)は自分のペースで先行できれば好走の目がありそうだ。逆にこれらの先行馬が激しく競る展開になれば、鋭い末脚が魅力のサンライズノヴァ(牡5、栗東・音無厩舎)が突っ込んでくるシーンも十分ありえる。湿ったダートで行われる可能性が高く、よりスピードも問われることで地方馬には苦しい戦いとなりそうだ。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。