マリアライト

(牝5、美浦・久保田厩舎)

ディープインパクト
クリソプレーズ
母父エルコンドルパサー
通算成績18戦6勝
重賞勝利 16年宝塚記念(G1)
15年エリザベス女王杯(G1)
連対時平均馬体重428kg (最高:438kg) (最低:418kg)
前走時馬体重440kg
POINT<今週のイチオシ> 牝馬にしては状態の安定しているタイプで、昨秋から一定以上のデキ、筋肉量をキープ。オールカマーはあくまでステップ、8分くらいの仕上がりに留まっていた。今回は一叩きされて明らかに良くなっている。日当たりの加減もあるが、毛艶も良く、皮膚はここ最近で一番薄く感じるくらい張りがある。正直、前走からの上積みがいかほどのものか、と心配していたが、これなら全く問題ないだろう。100%の実力を発揮できる。連覇の可能性は大きいと見た。

ミッキークイーン

(牝4、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
ミュージカルウェイ
母父Gold Away
通算成績10戦4勝
重賞勝利 15年秋華賞(G1)
15年優駿牝馬(G1)
連対時平均馬体重433kg (最高:444kg) (最低:424kg)
前走時馬体重432kg
POINT小柄な馬ながらしっかりとした質の良い筋肉を持っているのが特長の本馬。バランスの良い立ち姿は健在だが、デキに関してはヴィクトリアマイル時の方が良く見える。毛艶が若干野暮ったく見え、春先はもっと皮膚の薄さ、馬体の張りを立ち写真から感じたからだ。今回は万全のデキ、とまでは云えないのが本音。辛口なコメントになってしまったが、柔らかい筋肉、馬体のバランスはこの中では勿論上位。地力での好走も一考すべき。本番までのひと追いでどこまで変われるか。

クイーンズリング

(牝4、栗東・吉村厩舎)

マンハッタンカフェ
アクアリング
母父Anabaa
通算成績12戦5勝
重賞勝利 16年府中牝馬S(G2)
16年京都牝馬S(G3)
15年フィリーズレビュー(G2)
連対時平均馬体重454kg (最高:464kg) (最低:444kg)
前走時馬体重450kg
POINT以前から上半身の筋肉を高く評価していた馬で、今回は一気に冷え込んできた気候もあって冬毛が若干出てきた感があるものの、相変わらず馬体の張りは良い物がある。特にトモの辺りを見ても、しっかりと丸みがあって筋肉が盛り上がっていることから、優れたスピードを生み出せる。イメージ的にはマイル近辺の印象が強いが、シルエット的に距離に融通がきくはず。曲飛で瞬発力に秀でているため、切れの問われる平坦京都はベスト。上位争いは必至。

パールコード

(牝3、栗東・中内田厩舎)

ヴィクトワールピサ
マジックコード
母父Lost Code
通算成績6戦2勝
連対時平均馬体重512kg (最高:524kg) (最低:502kg)
前走時馬体重508kg
POINT日当たりの関係で毛艶の状態が今ひとつ確認しづらいが、デキとしては前回の方が上。秋華賞前の立ち写真ではあばらも薄っすらと浮いて、馬体は引き締まり、牝馬らしからぬ好馬体を見せていた。仕上がり的には、前走が100%だとすると、今回は85%~90%くらいのデキといったところか。決して悪い仕上がりでは無いのだが、目一杯やってきた雰囲気はしない。能力でどこまでカバーできるか。

タッチングスピーチ

(牝4、栗東・石坂厩舎)

ディープインパクト
リッスン
母父Sadler’s Wells
通算成績12戦3勝
重賞勝利 15年ローズS(G2)
連対時平均馬体重458kg (最高:466kg) (最低:450kg)
前走時馬体重468kg
POINTクビが細くて長く、大きな振り幅で走る馬。本来道悪が向くとは言えないのだが、立ち気味で小さい蹄なので、対応可能なのだろう。飛節の折りが深く、一見、瞬発力勝負タイプかと思いきや、胴の長さがあるので、長く良い脚を使う。直飛が多いディープ産駒の活躍馬の中では異質なタイプ。血統的に叩き良化型のイメージがあるが、実は意外とポン駆けが利く。今回、馬体の張りは昨秋~今春の好走していた頃と遜色ない状態に整っている。上述のように長く良い脚を使うので京都を得意としているし、印は回しておきたい。

シュンドルボン

(牝5、美浦・矢野英厩舎)

ハーツクライ
ネイチャーガイド
母父エルコンドルパサー
通算成績25戦6勝
重賞勝利 16年中山牝馬S(G3)
連対時平均馬体重487kg (最高:502kg) (最低:474kg)
前走時馬体重508kg
POINT今年に入ってから馬体が充実している1頭で、ハーツクライ産駒は一皮剥けると非常に馬っぷりが良くなってくる。腹袋が発達しているのは母父のエルコンドルパサー、サドラーズウェルズと連なる欧州血統が影響。今シーズンはずっと良い状態で出走を重ねてきたが、今回はその中でも一番と言っても過言ではない馬体の張り。磨き上げられた馬体は牡馬のような迫力がある。馬体のシルエット的に距離延長もプラス。マリアライトと甲乙つけがたい良い仕上がり。

シャルール

(牝4、栗東・松永幹厩舎)

ゼンノロブロイ
グレイトフィーヴァー
母父Kaldoun
通算成績16戦4勝
連対時平均馬体重452kg (最高:464kg) (最低:442kg)
前走時馬体重468kg
POINT華奢でいかにも牝馬らしい造りをしている。寒の入りで被毛が伸び始めたことも相まって、決して見栄えのする状態ではないが、ゼンノロブロイの母父、マイニングの血が重苦しいダート血統なので、産駒はこういったスラッとした形の方が走る傾向にある。胴が長めで、曲飛寄り。ただ血統的に体が柔らかいタイプではないので、先行して粘り込むような競馬の方が合っているのでは?と思う。毛艶はそこまで良く見せないが、筋肉量は十分。内枠を引いて先行できれば残り目がありそう。

デンコウアンジュ

(牝3、栗東・荒川厩舎)

メイショウサムソン
デンコウラッキー
母父マリエンバード
通算成績9戦2勝
重賞勝利 15年アルテミスS(G3)
連対時平均馬体重457kg (最高:466kg) (最低:448kg)
前走時馬体重442kg
POINT牝馬三冠を皆勤したものの、煮え切らない結果に終わった。というのも、デビューから馬体が減り続けていて、アルテミスSを勝った後の上積みが見られないことが影響しているのでは?と思う。秋華賞時は馬体の張りも良く、この馬なりに締まった状態であの着順。G1で上位好走するにはもうワンパンチ必要だ。仕上がりに関しては全く不安要素なども感じられず、現状の力は出せる状態。果たしてこの1週間でどこまで良化できるか。

アスカビレン

(牝4、栗東・中尾秀厩舎)

ブラックタイド
スウェプトレジーナ
母父スウェプトオーヴァーボード
通算成績15戦5勝
連対時平均馬体重461kg (最高:470kg) (最低:454kg)
前走時馬体重466kg
POINTコロンとした体つきで、母父のスウェプト~ミスプロが出たようなシルエット。この馬も飛節の折りが深く、瞬発力タイプのようだが、背中と胴がほぼ平行に見えるように身体全体の大きさに対して胴が長め。故に長く末脚を使う持続力を生かしたレースをする。この時期だから仕方がない側面もあるのだが、被毛が伸びていて毛艶はあまり良く映らない。前駆、後躯の筋肉量も決して多いとは言えない。G1の舞台でどこまでやれるのか、というのが実際の評価と言えるだろう。

ヒルノマテーラ

(牝5、栗東・昆厩舎)

マンハッタンカフェ
コンサーンナッカ
母父Concern
通算成績24戦5勝
連対時平均馬体重456kg (最高:464kg) (最低:446kg)
前走時馬体重462kg
POINT顔が小さく、クビもやや短め。回転力があって加速力に秀でており、曲飛で瞬発力もある。末脚の切れ味はこの中に入っても上位。マンハッタンカフェの仔ということで、大一番に弱いタイプであるのが気がかり。体の柔らかさではピカイチでも、底力を要求される展開になると弱みが出る。また、今回は冬毛も出始めて来ており、正直100%のデキとは言えないはず。ひと追いでガラッと、と行くかどうか。父の産駒はトモが緩い馬が多いので、この馬も得意としているように京都コースはプラス。適性の差でどこまで。

プロレタリアト

(牝5、美浦・小島茂厩舎)

ハーツクライ
アガルタ
母父キングカメハメハ
通算成績19戦4勝
連対時平均馬体重430kg (最高:438kg) (最低:420kg)
前走時馬体重430kg
POINT母系にムチッとしたブロードアピールが入っているとは思えないスッキリしたシルエット。いかにも長いところ向き、といった印象で、スピード能力は高いとは言えないが、ロスの少ない走りをしそう。省エネ走法だからこそ、長丁場で活躍できているのだと思う。高速決着になると厳しいが、雨が降って時計が掛かるようなら浮上もあり得る。馬体は引き締まり、毛艶も良く代謝が良さそうだ。体調に不安はなく、力は出せる。穴で一考したい1頭。