ディフェンディングチャンピオンとして、今年は盛岡競馬場で実施されるJBCクラシックに臨むホッコータルマエだが、今回はトバイWC・16着以来という異例のローテ。圧倒的実績を挙げているダート界の強者とはいえ、その状態面は気になるところ。これまでも的確なジャッジで恩恵にあずかってきた西浦昌一調教助手に、秋緒戦に向けての態勢を聞かせてもらった。

5歳にして初の長期休養後の態勢は?

-:JBCクラシックに出走するホッコータルマエ(牡5、栗東・西浦厩舎)ですが、ドバイWC以来の休養明けになり、ファンの注目は久々で状態がどの程度か、に尽きると思います。今の状況を教えて頂けますか?

西浦昌一調教助手:栗東には10月初旬に帰ってきたのですが、初めての長期休養だったので、緩みが目立ちました。それでも、急にペースアップすることなく、徐々に時計を詰めている段階です。

-:追い切りを重ねてきて、動きは自体はいかがですか?

西:ちょっと緩みが感じられたので、一気にペースアップできない感じだったのですが、15-15を挟んだことで、馬の前進気勢と体幹が、これならやっていける、という感じになりました。

-:これだけの実績馬ですし、競馬場は違えども連覇の懸かる一戦です。昌一さんのジャッジとしては、どれくらいの感触ですか?

西:初めての長期休養明けですが、やり込んでスイッチが入ってきていますし、こなしても不思議のないポテンシャルがあります。


「ハミに向かってきて、普段のタルマエと遜色ないくらいの感じではありますが、それでも、本数が足りない部分も否めないです」


-:競馬場も南部杯で経験していますし、あとはタルマエをどこまで走れる態勢に持ってこられるかですね。気持ちの面はどうですか?

西:ハミに向かってきて、普段のタルマエと遜色ないくらいの感じではありますが、それでも、本数が足りない部分も否めないです。

-:その分は、我々も割り引いて考えた方が良いポイントかもしれないですね。

西:そこは底力に期待という部分もありますし、来週の一本でどこまで上向いていくかです。やればやるだけ、使えば使うだけ、どんどん上向いていく馬です。

-:盛岡競馬場は栗東から11、12時間かかり、ファンが思っているよりも遠い競馬場です。府中への往復くらいかかりますが、今の体重は輸送に耐えられる余裕がありますか?

西:余裕はあります。減っても二桁いかないくらいです。南部杯の時に盛岡の競馬場は経験しているので、その加減は大丈夫です。

ホッコータルマエ

次走は中京のチャンピオンズCを予定

-:ドバイWCでの着順を残念に思ったファンも多かったと思います。状態自体は良かったと聞いていました。

西:状態が良すぎて、ピークが最終追い切りだったかもしれません。

-:そこら辺が海外遠征の難しさですね。JBCの後は初開催のチャンピオンズCが目標になると思いますが、良い休み明けを迎えて欲しいです。

西:休み明けのG1は他の厩舎より実績が良いですし、初物には強いです。そこらへんに期待したいです。

-:最終追い切りは、どういうテーマでやられますか?

西:全体的な時計もですが、どれだけ最後まで一生懸命に走れるかです。ジョッキーの気合いの注入と、前進気勢がメインになります。

-:今週の水曜日は幸騎手に跨ってもらうのですね。

西:しっかりと併せ馬でやります。

-:怪物の復活を待っているファンにメッセージをお願いします。

西:初めての休養明けですが、これからたくさんのレースがあるので、良い結果を出せるように頑張ります。応援よろしくお願いします。

-:リフレッシュしたタルマエに期待しています。

西:新生タルマエです。よろしくお願いします。

(取材・写真=高橋章夫 写真=競馬ラボ特派員)

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