関係者の素顔に迫るインタビューを競馬ラボがオリジナルで独占掲載中!

榎本優也調教助手

榎本優也調教助手(栗東・須貝尚介厩舎)

京都記念に出走を予定しているジャステウェイ同様、「トレセンLIVE!」でお馴染みの榎本優也調教助手が担当しているコレクターアイテム。すなわち当人は土日とも重賞に挑戦することになるが、このクイーンCはアルテミスSを制した舞台でもあり、阪神JFで4着だった鬱憤を晴らしたいところ。牝馬クラシック戦線を牽引する須貝厩舎の中で、まずは先陣を切る愛馬の成長について伺ってきた。

敗因が明確にある阪神JFの4着

-:コレクターアイテムですが、阪神ジュベナイルフィリーズから1カ月休養してクイーンCに挑みます。この期間の変化というのは何かありましたか。

榎本優也調教助手:まあ、コレといって大きな変化はなかったですけれど、しっかりリフレッシュしてきたなという感じはあります。

-:G1のジュベナイルを使った後の疲れというのは、もう抜けていますか?

榎:ええ、大丈夫だと思います。

-:あのレースで落鉄していたとか……。

榎:そうなんですよ。まあ、前脚だったので、そんなに影響はなかったと思うんですけれど。やっぱり、勝負所でちょっとゴチャっとした時だと思うんですけれどね。

-:若干、包まれるというか、動くに動けない所に入ってしまって。

榎:1番人気だったのもあるかもしれないですけれど、ちょっと……。

-:その分、同厩舎のローブティサージュが勝ったレースですが、榎本さん的には若干、悔しさも残るものじゃないですか?

榎:そうですね(笑)。まあ、でもローブも良い馬というのは身を持って、というか、ちゃんとそこは判っていたので、あわよくばワンツーぐらいの気持ちでしたけれどね。



-:コレクターアイテムは普段、どういう性格の馬なんですか?

榎:馬房ではすごくおとなしくて、人懐っこい感じですね。基本的には外にいる時もおとなしいんですけれど、ちょっと競馬を使うごとに臆病というか、ピリッとしたところが出てきて……。気を付けてはいますけれど、そんなにヒドくはないですね。

-:でも馬を怖がる訳じゃないですよね。府中の時も?

榎:そうですね。競馬に行ったら……。

-:競馬に行ったら、あんまりそういったことを感じず、むしろ闘争心を感じさせるレース内容ですね。アルテミスSの時もエライ所にいったなと思って。そこから抜けてくるので。

榎:そうですね。

-:能力は聞かなくても分かるぐらいみんな知っていると思うので、体重的にはどれぐらい増えているんですか?

榎:そんなに増えていませんね。先週で480ぐらいでした。

-:競馬では変わらないというか。

榎:変わらないか、ちょっとプラスかぐらいでいくと思います。

担当馬ジャスタウェイとの比較

-:今朝(1/30)はオツウとの併せ馬だったんですが、コレクターに乗ってたんですよね。

榎:あっ、浜中騎手が乗ってくれたので。僕は上で見てました。

-:上で見ていた感触を教えて下さい。

榎:正直に言うと、もうちょっと動くかなと思ってたんですけれど、やっぱりオツウが動くので、見た感じはちょっと見劣ってしまう感じでした。でも上がってきて、どうって聞いたら「良い感じで、問題ない」と言ってくれたので。元々、坂路で目立つ馬じゃないですもんね。

-:間違ってたら申し訳ないですけれど、坂路で動く馬は使える脚が短い馬じゃないですか。どっちかと言えば、一瞬ビュッと良い脚を使う馬の方が坂路では時計が出やすい。長く脚を使えるタイプの馬は大体まとめるけど、そんなに目立たないと思うんです。特に短距離馬だったら、直線の短い中山とかで活躍する馬の方が動きが良いですものね。その馬が府中に行った時はあんまり良くないという。

榎:ああ、なるほど。

-:府中とか今の中京。そういう意味では坂路の動きはあんまり……。参考にはできますけれど。

榎:ジャスタウェイとかと比べても、やっぱりそういう、最後も止まらないけどビュッといかないというか、そういう雰囲気は。

-:反応とか、そういう手応えをやっている人はもちろん欲しいから。多分、競馬場では違うと思いますけどね。

榎:う~ん、そうですね。いや、本当に新馬の時も半信半疑だったんですけれど、良いレースをしてくれて、上がりも33秒台で。

-:ビックリしたのはデイリー杯2歳S。ちょっと急仕上げかなと、どんなレースをするのかなと思っていたら、目を見張るような脚で。

榎:(乗っていた)岩田さんも多分、ビックリしたと思います(笑)。

-:それがアルテミスSの人気にも繋がっていて、アレがスゴいと思った人は正しかったということを証明したんです。それがジュベナイルには繋がらなかったという悔しさがあって。でも、今年の春に向けて、この馬も牝馬戦線の軸になっていく1頭だと思うので、注目しているファンは多いはずです。ハーツクライ産駒のジャスタウェイも担当されていて、コレクターアイテムも担当されていて、2頭が全然違うんですよね、見た目が。

榎:そうですね。

-:その違いというのはどういう風に解釈したら良いですかね。違いの中でハーツクライを感じる共通しているポイントは。僕が見たら、全然違う馬なんですよね、2頭は。でも両方、ハーツクライじゃないですか。共通している、こういう所が同じだというのは?

榎:競馬に行って、シッカリと走るとこじゃないですか。性格も2頭共に違うし、心配する所もあるんですけれど。例えば、ジャスタウェイだと普段の気性からすると、レースに行って、イレ込み過ぎるんじゃないかと。コレクターはパドックを歩いていても、おとなし過ぎるなと思います。いつスイッチが入るのかなというぐらいの感じで、いつも競馬に行くんですけれど、2頭共、競馬ではシッカリと走ってきてくれて。それぐらいですかね、共通点は。



榎本優也調教助手インタビュー(後半)
「桜花賞に向けて仕切り直しの一戦」はコチラ→

1 | 2


【榎本 優也】Yuya Enomoto

大の競馬ファンである父親の影響で、幼い頃から阪神競馬場、京都競馬場へ足を運んでいた。 武豊騎手に憧れてジョッキーを志すも、目の悪さで受験資格をクリア出来ず断念。 しかし、競馬関係の仕事に就きたいという思いに変わりは無く、牧場勤務を経て、25歳の時にJRA厩務員課程へ入学し無事卒業する。

しばらくの待機期間を過ごし、09年5月に須貝尚介厩舎で待望の厩務員生活をスタート。 7月には持ち乗り助手となり、それ以来、2頭の競走馬を担当している。

その後は、アスカクリチャン、アスカトップレディ、クリーンエコロジー、コレクターアイテムなど、厩舎の代表馬の育成を担当。2012年には担当するジャスタウェイがアーリントンC(G3)を制して人馬ともに重賞初制覇。NHKマイル、日本ダービーと駒を進め、自身も大舞台を経験した。