新馬戦は残り2週もダート戦ばかりで、良血馬の多くは芝を求めて未勝利戦デビュー。POGお馴染みの一族で、母にG1ウイナーを持つアノ馬も芝の未勝利戦でデビューを迎える。

3月9日(土)
◆阪神ダート1800m

イルマタル(牝、シンボリクリスエス×スカーレル、栗東・渡辺厩舎)
母は4勝。近親にペインテドブラック(重賞2勝)がいる。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、CW5F69秒台後半、1F12秒を持ったままマーク。外目を回ってしっかり負荷はかけられている。

シュッドヴァデル(牡、トーセンホマレボシ×エイシンパンジー、栗東・友道厩舎)
半兄ケンホファヴァルト(4勝)。CWで一杯に5F68秒台半ば、1F12秒台半の時計は、友道厩舎の馬にしては地味な内容。レースまで更に時計を詰めていきたい。

◆中山ダート1800m

ピチカートポルカ(牝、ロードカナロア×ポルカマズルカ、美浦・加藤征厩舎)
母は5勝し、牡馬相手の菊花賞にも出走した馬。3月2日の中山ダート1800m新馬戦を予定していたが、仕上がりを考えて1週延ばした。調教は、ウッドで強めに追われ5F69秒台、1F12秒台後半。2週前に比べると良化は見られ、1週延ばしたことが吉となりそう。

ヌーヴァエポカ(牝、エンパイアメーカー×オーラレガーレ、美浦・尾形厩舎)
母は4勝。1週前の新馬戦は除外。調教は坂路55秒1-13秒9(一杯)。地味な内容だが、レースへ行っての変身に期待。

アルカイクスマイル(牝、クロフネ×アルカイックレディ、美浦・高木登厩舎)
半姉は、デビュー2連勝しファンタジーSで1番人気に推されたエイシンオルドス(4勝)。調教は坂路53秒7-12秒3(一杯)。水準レベルはクリアしており、初戦から好勝負を見込める。

◆中山ダート1200m(未勝利)

ラヴィブリランテ(牝、ディープブリランテ×ファシネイト、美浦・栗田徹厩舎)
母の妹スイートサルサ(福島牝馬S勝ち馬)。先週も紹介したが、除外でデビューは1週延期。「まだ長めから強くは攻められていないが、稽古量は十分。前向きでスピードがあるし、能力を感じる」と栗田徹師。調教はウッドで余力十分に5F71秒台、1F13秒台後半。2、3週前には坂路で52秒台を出し、古馬1000万の馬を煽るなど動きは良好だ。

3月10日(日)
◆阪神芝1800m(未勝利)

レーヴドゥラメール(牝、ロードカナロア×レーヴディソール、栗東・松下厩舎)
母は阪神JF勝ち馬。母の兄にアプレザンレーヴ、レーヴミストラル(ともに青葉賞勝ち馬)がいる。CWで一杯に追われ5F74秒台、1F13秒とかなり平凡だが、2週前にはCW5F67秒台後半の時計で走っている。まだ変わり身の余地が大きく、最終調教に注目したい。

◆中京芝2000m(未勝利)

ファイナルドリーム(牝、Frankel×Steel Princess、栗東・池江寿厩舎)
半姉は北米でG1を勝ち、ジャパンCにも出走したサラリンクス。「全体時計は出るようになっている。動きにシャープさが出てくるといいが、そのあたりは追い切りを積んで更に良くなりそう」と池江師。調教はCW5F67秒台前半、1F12秒台後半を一杯にマーク。2週前には6F81秒台の速い時計を出しており、デビュー戦へ向けて順調だ。

◆中京芝1600m(未勝利)

クロランサス(牝、ディープインパクト×クリアンサス、栗東・松永幹厩舎)
母はマーガレットS1着。祖母にG1を2勝したフラワーパークがいる。調教は坂路54秒6-12秒5(一杯)。上り時計も速くなってきており、デビューへ向け動きは良くなりつつある。

◆中京ダート1900m(未勝利)

スペースクラフト(牡、Tapit×スターシップトラッフルズ、栗東・松永幹厩舎)
母は北米でG1を含む14勝をマーク。ダートを使うなら阪神の新馬戦デビューでも良かったのだが、調教をつけた武豊騎手の「左回りが良さそう」とのアドバイスから、中京デビューに。「稽古で動けるようになってきたし、時計も出ている。血統的にもダートは適性がありそう」と松永幹師。調教はCWで5F70秒台、1F13秒台前半と軽めだが、2週前にはCW6F80秒台、5F66秒台、1F12秒台後半の速い時計をマークしており、いい状態でデビューに臨めそうだ。鞍上は武豊騎手。