今週で新馬戦も終了。最後の最後に大物が出現するか。阪神ダート1800mの新馬戦には、最後を締めるに相応しい期待馬が出走する。それがカフェブリッツ(牡3、栗東・池江寿厩舎)だ。
「大型馬でまだこの先良くなりそうだが、素直で操縦性が高く、競馬センスがありそう」と池江寿師。全兄が5勝のカフェシュプリーム、4勝のカフェリュウジンなど派手さは無いものの、活躍馬が出ている。この馬も坂路で2週前に53秒6－11秒9(一杯)、1週前に53秒8－12秒1(一杯)と、最後の1Fに12秒前後の速い時計を連発し、かなりの脚力を感じさせる。初戦から期待大だ。

ここまで派手ではないが、シルヴィーズモード(牝3、栗東・平田厩舎)も動きは良好だ。「坂路で好時計が出るように能力は秘めていると思う。この時期なのでダートしか番組がないが、パワフルさがあるのでこなしてくれそう」と平田師。1週前の坂路で52秒7(以降、調教時計は主に1週前のもの)を出していれば合格点だ。

他のデビュー予定馬は、芝を求めて未勝利戦の選択が目立つ。中京の未勝利芝2000戦は、先週のデビューを1週延ばしたアストロブレーム(牡3、栗東・藤原英厩舎)。騎乗予定だったルメール騎手のアドバイスでデビュー延期となったようだが、レースは松若風馬騎手が騎乗の予定となっている。

同レースにはジャストコーズ(牡3、栗東・岡田厩舎)も予定しているが、この馬は阪神芝2000m戦と両睨み。兄姉はPOGでも穴人気したディーブウェーブ、ストレートラブ。調教はCWで6F82秒台、5F66秒台を馬なりでマークしており、素質は感じられる。

阪神未勝利芝1600m戦はアップスタイル(牝3、栗東・平田厩舎)が予定。半兄に重賞2勝のダークシャドウ、オープン馬ナリタポセイドンがいるが、まだ調教は地味で叩いてからか。

中山もダート1800m戦が最後の新馬戦。有力の一頭がフォースリッチ(牡3、美浦。加藤征厩舎)。「見栄えがいいし、水準以上の動きを見せている。デビューは遅くなったがいきなりから期待している」と加藤征師。
セレクトセールで4400万円の高値で取り引きされた馬で、一族にはダービー馬ロジユニヴァースをはじめ、ランフォルセ、ノーザンリバーなどダートの活躍馬も多い。ウッドで5F69秒4を外目をまわって楽に出しており、初戦から勝ち負けできる。

ランフォルセ

▲フォースリッチのおじは重賞4勝を挙げたランフォルセ


未勝利戦は、芝の2000m戦にレッドスペラーレ(牡3、美浦・中川厩舎)が予定。母のウイッシュは、半弟に重賞ウイナーのベストディール、先日の未勝利戦を快勝した素質馬オーダードリブンがいる。

入厩組で目立つのは、ブエナビスタを姉に持つエルプシャフト(牡3、栗東・角居厩舎)。すでにゲート試験は終えているので、今回はデビューが目標となる。体質の弱さから時間がかかってしまったが、素質の高さで何とかPOG期間内に2勝はしてほしいところだ。

そして、脚部不安などからデビューが遅くなってしまったリライアブルエース(牡3、栗東・矢作厩舎)が間もなく入厩。元はハートレーが勝った新馬戦をデビュー予定にしていたので、ずいぶん差がついてしまった。POGでも大人気で、自分も含めて指名した人には残念続きの馬だったが、この後は無事に進んでくれることを祈りたい。