皐月賞が終わり、オークス、ダービーを残すのみとなった2015~2016POGシーズン。ここからがクライマックスになるのだが、次世代のPOG本は追い込み時期。そろそろ2歳馬情報も入ってくると思うので、このコーナーでも3歳情報とともにお伝えしていきたい。

今週はオークストライアルのフローラS(G2)がメイン。2戦2勝のビッシュ(牝3、美浦・鹿戸雄厩舎)を中心に、クィーンズベスト(牝3、栗東・大久龍厩舎)、コルコバード(牝3、美浦・木村厩舎)、パールコード(牝3、栗東・中内田厩舎)などオークスでも勝負になりそうな馬が多く、例年以上に重要性の高いレースとなりそうだ。そちらは他のコーナーでもたくさん採り上げられるだろうから、こちらは500万以下のレースを見ていく。

東京の新緑賞(2300m)の注目馬はラヴィエベール(牡3、美浦・藤沢和厩舎)。ディープインパクト産駒で、シルクRでも目玉の一頭と評されていた馬。デビューは2月の東京戦。レース前は同厩のレッドアルソードのほうが評判は高かったが、レースでは逆転。ラヴィエベールがメンバー唯一の33秒台の脚を駆使し、見事に差し切りを演じた。その後は休養を挟んで今回が2戦目。勝ちっぷりによっては、中1週でプリンシパルSへ向かうこともあるかもしれない。初戦からどれだけ上積みがあるか確かめたい。

ラヴィエベール

京都のあずさ賞(2400m)は、ジュンヴァルカン(牡3、栗東・友道厩舎)が勝たねばなるまい。未勝利戦でタイセイサミットを捻じ伏せ、500万に上がって3、2、2着。この3戦の勝ち馬はサトノキングダムマイネルハニーヴァンキッシュランとバリバリの素質馬であり、敗れたとはいえ内容は濃い。今回はようやく相手に恵まれそうなので、順当に2勝目が回ってきそうだ。この馬も勝ったら中1週で京都新聞杯もあるかもしれない。

ダートでは、大物感溢れるレッドゲルニカ(牡3、美浦・藤沢和厩舎)が 、日曜日の3歳500万ダート1600m戦を予定している。「レースを使いながら、息や体つきがしっかりしてきた。あの勝ちっぷりなら上のクラスでもやれそう」と津曲助手。
前走の未勝利戦は7馬身差の圧勝。東京ダート1600m戦の勝ちタイム1分35秒7は、同日のヒヤシンス勝ちタイム1分35秒4と、たったコンマ3秒差。ちなみに同レース5着で、後にUAEダービーを勝ったラニの時計は1分35秒9。この比較からも、レッドゲルニカの将来が楽しみである。

今週デビューでPOGに関係が深い馬はディープ産駒の2頭。まずはアクションスターの半妹にあたるアッフィラート(牝3、栗東・藤原英厩舎)。「血筋的にも早い時期からというタイプでなく、成長を促しながら進めてきた。軽い芝で良さそう」と藤原英師。土曜日の3歳未勝利芝1800m戦を予定しているが、翌週の京都芝1800m牝馬限定戦の可能性もあるという。2週前にはCWで6F80秒台の速い時計を出しており、今週のデビューでも十分間に合うだろう。

もう一頭は、ルールブリタニア(牝3、美浦・国枝厩舎)。「脚元の心配からデビューが遅くなったが、今は大丈夫。いきなり経験馬が相手になるが、それでも通用しても」と国枝師。
こちらは土曜日の東京未勝利芝1800m(牝)戦を予定。1週前の坂路53秒0-12秒7(馬ナリ)は、全体でも7番目の好時計で、仕上がりも上々。全姉には牝馬2冠のミッキークイーン、デビューから3連勝したトーセンマタコイヤと活躍できる背景も揃っている。春のクラシックは間に合わなかったが、姉に続く秋華賞勝ちを目指したい。

ルールブリタニア

ルールブリタニアがいよいよデビューを迎える