
初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『意外なところに!』
2015/12/2(水)
皆さんこんにちは、ライター大和屋です。皆さんモンハンはやっておりますでしょうか?ちなみに僕は発売三日目で上位に突入しました!なんという廃人っぷりかと我ながら驚いていますが今日もひと狩りいくと思います。笑
というわけで本題です。先日オツウちゃんがキャピタルステークスに出走しました。結果は惨敗、今いけてる石川くんの騎乗でしたが今回は見どころなしでした。というわけで非常に残念な感じだったのですが、競馬場で嬉しい出来事がありました。なんと社台グループの代表である吉田照哉さんが、なんと僕の出した本『ふるさと納税完全制覇読本』を読んでくださっておりました!読んでくれたこと自体が意外でしたし非常に恐縮だったのですが、さらに意外なのがお褒めの言葉をいただいたこと、なんというか本当にこういう会話の内容だったかは不明なのですが、せっかくなんで自分の脳内で再生したいと思います。あくまで僕の脳内再生ですので本当にこう言ったかどうかは保証しません。では再現ドキュメント?スタートです!

大和屋一行は出走馬主席からパドックへと向かう地下通路を進んでいく。東京競馬場の地下にある窓のない天井の低い通路を抜け、扉を開けた向こうは本場馬へと続く馬道、装鞍所の目の前であった。僕らは迷うことなくパドックへと進む。いつものように愛馬に目線をもらおうと階段をのぼっていこうとすると、
「大和屋さん!」
はっとし振り返るとそこには吉田照哉さんが気さくな笑顔で手をあげていた。
「あ、どうもです!おはようございます」とこちらも挨拶をすると開口一番照哉社長からはこんな言葉が飛び出してきた。
「大和屋さん、本読みましたよ!」
「え!?」聞き慣れない言葉を貰い僕は腰が引けた。さらに照哉社長はこう続ける。
「面白かったですよ。ふるさと納税の本、災難でしたねえ」笑顔でそう言う照哉社長に、そばにいた(藤村)恵子さんの笑顔がひきつる。そう、何を隠そう本の共著者であり悪女として描かれた本人が、一緒に競馬観戦に来ていたのである。
「あ、でしたら紹介します。悪女の恵子さんです」
という無茶ブリ的な紹介をしても悪女恵子は、
「はじめまして、大和屋の親戚の藤村恵子です。今回一緒に本を書かせていただいて……」満面の笑みで自己紹介をつつがなくこなした。
二人が挨拶をしている間、僕はひとつの疑問にかられていた。一体何故、多忙なはずの照哉社長が僕なんかの本を読んでいるのかまったく理解できない。しかもなんだか楽しそう。というわけで二人のご挨拶が終わると僕は会話に紛れ込む。
「あの……なんであんな本を読んでくださったのでしょうか?」
「ああ、ギャロップに大和屋さんの記事載ってたでしょ。アレ読んですぐアマゾンでポチったんだよ」ギャロップさんありがとう。お蔭様で少なくとも一冊は売れたみたいです。
「そうなんですか……なんというか、恐縮です」
「うん、面白かった。ふるさと納税のガイド本にもなるしまた内容がね。一日ですぐに読めちゃいましたよ。はっはっは」楽しそうに言ってくれているのが本当に恥ずかしい。しかし本当に読んでくれているみたいなので更に恥ずかしい。すると横から、
「いや、本当に読んでるんですよ。それからふるさと納税にはまっちゃって……」言葉を発したのは息子さんの哲哉さん。やはり本当に読んでくださっていたようです。
「いやあ、この本読んでから毎日パソコンの前でふるさと納税してますよ。今までも紋別などにふるさと納税してたけど、これは全国各地の納税ができて本当に楽しい!」
詳しく聞くと僕の本を読む前から各地の馬産地や競馬場のある町に寄付をしていたとのこと。僕らのように下心がない本当の寄付なのでそれは一緒にしていいものかと思いながらも本当に楽しそうな顔をしてふるさと納税について熱く語る照哉社長の姿。こんな本を書いてはおりますが、ふるさと納税には詳しくないので詳しい話は恵子さんにお任せです。
「うん、本当にいいね。ふるさと納税は。全国各地に行ったような気分になるし」
「そうなんですよ。そこに寄付することによってそこの地域にとっかかりができますから、そこからその土地のことを知ることにもなりますしね……」
僕のふるさと納税でさえ凄いことになっていたのに、照哉社長が本気でやったら本当に凄いことになることでしょう。ていうか僕のような小物は霞んでしまうこと間違いなし。いったいどれだけのお礼の品を貰っていることか……。

吉田照哉社長(中)と共著の藤村恵子さん(右)と一緒に記念撮影
しかし本当に各地のお礼の品の話などのことをよく御存じです。どこの牛がどうだとか、食べ物だけでなく色んなものが貰えるだとか、照哉社長、本当にはまっているみたいです。それもこれも僕らの書いた本のお蔭というのはちょっと誇らしいですね。僕らの本というよりはふるさと納税にはまっている照哉社長がなんだかほほえましかったです。
そんなこんなで楽しい時間はすぐに過ぎ、馬達は僕らの前を通り過ぎ本場馬へと向かっていきました。ほとんどオツウちゃんの姿を見る事ができなかったのはご愛嬌、意外な所に僕の本の愛読者の方がいてくれました。それだけでも競馬場に行ったかいがありました。照哉社長も太鼓判!『ふるさと納税完全制覇読本』、絶賛発売中です!B・BAR恵子も絶賛営業中ですので、皆さん是非一度足を運んでみてください。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。