平林雅芳の2歳評

トピックス

日曜阪神9R
千両賞
芝1600m
勝ちタイム1.34.7

勝ち馬リーチザクラウン
(牡、栗東・橋口厩舎)
■・・・アンカツJ、愛のムチ、リーチザクラウン快勝!!

単勝1・1倍の圧倒的人気に支持されたリーチザクラウン。
このレースは27日のラジオNIKKEI杯2歳S出走に向けて絶対にとりこぼしの出来ない競走。
いかに勝つかではなく、いかに負けないかともいえる一戦であった。

しかしやはり凄い馬である。
少頭数で流れはゆったりと落ち着くのは当然。
外枠を引いたことでもあり、迷うことなく先手となったリーチザクラウン。
最内枠のラインブラッドが出てはいくが、先頭を主張はしない。
スーッと前へ出てゆったりのペースを造る安藤勝Jとリーチザクラウンである。
3Fが36.0、4F48.1、そして1000m通過が1・00・1と完全に上がり勝負の競馬である。
4角手前では2番人気カイシュウボナンザもいい手応えでリーチザクラウンからそう離れない位置に上がってきている。

直線に入ってもまだ安藤勝Jはゴーサインを出さない。
リーチの外にヒカルジョディーが並んできたその瞬間にリーチザクラウンが内へヨレ、その後外へと流れてしまった。
場内から『オーッ』という声が出る。
しかしそれは一瞬の事で、その後はなに事もなかったかのようにリーチザクラウンは前へと進んでいる。
1F手前で安藤勝Jが右ステッキを一発入れたのが見えた。
キツイお仕置きをしたのだろう。
後でそこのラップを観ると10・7をマークしていた。
それだけで後は流したままでゴールへ入り着差以上の楽勝であった。
直線でカイシュウボナンザが伸びて2着。
3着は内で粘っているラインブラッドに、外からピースピースが伸びて写真となったが内がしのいだ様子。
これで予定どおりにラジオNIKKEIに駒を進めていくだろうリーチザクラウン。
その目線の先にあるものは、当然に来年5月31日の府中での晴れ舞台であろう。