【スプリンターズS】レッドオーヴァル 厩舎4連覇へ邁進

1日、スプリンターズS(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。レッドオーヴァル(牝4、栗東・安田隆厩舎)は助手を背に坂路へ入り、4F52.8-37.4-23.7-11.7秒で馬なりのまま一気に駆け上がった。

この動きに「そんなにやるつもりはなかったんですが、馬が勝手に動いた感じで(笑)。ええ、目標のレースにピークの状態に持ってこれたんじゃないですか」と安田隆行調教師もニンマリ。厩舎4連覇がかかる注目の一戦に向けて、このレースの勝ち方を最もよく知るトレーナーが文句なしの仕上がりを施してきた。

昨年の桜花賞2着のあとはオークス17着、ローズS13着とクラシックディスタンスで見せ場なく敗れ、その後は短距離路線にシフト。今年は極悪馬場の高松宮記念こそ14着と崩れたが、阪急杯3着、降級して2戦で条件クラスを卒業した後、前走のキーンランドCでは勝ったローブティサージュにクビ差の2着と確実に上昇カーブを描いている。

また、完全復活の舞台も整った。今年は改修工事のため中山ではなく新潟での開催。初めてのコースも、左回りはデビュー2戦目の中京でレコード勝ちと適性は証明済み。小柄で終いの瞬発力を生かすタイプだけに、平坦コースというのもプラスに働きそう。
「あとは新潟までの輸送ですね。440キロ台でレースに臨みたいですね」とトレーナー。鞍上もこの夏新潟で重賞を2つ勝ち、クラレントをサマーマイルチャンピオンへ導くとともに、自身もサマージョッキーズシリーズを制した田辺裕信騎手を確保した。

昨年の紅梅Sでは、のちにG1を3勝するメイショウマンボを3馬身切って捨てた世代屈指の『切れ者』。11年のカレンチャン、そして12~13年に連覇したロードカナロアの後を継いで4連覇へ邁進する。