【ジャパンC】ヒットザターゲット「G1でもやれる」

27日、ジャパンC(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。ヒットザターゲット(牡6、栗東・加藤敬厩舎)は武豊騎手を背に終いを一杯に追われて4F53.6-39.4-26.3-13.6秒をマーク。馬場状態が悪く、時計は目立たないが、重い馬場を物ともしない力強いフットワークで駆け上がっていった。

今週は3日間開催のあとで火曜日が全休日。多くの馬が木曜追いとなったわけだが、加藤敬二調教師は「木曜追い?G1なんだし、やることはやっておかないとね。馬場も悪かったけど、ユタカ君(武豊騎手)にビシッとやってもらったよ。この動きならいいでしょう」と変則日程を気にすることなく満足顔。

昨年の京都大賞典を11番人気、単勝166.2倍のオッズで勝利。これが初のG2勝ちで、以降は勝鞍こそないものの、全てG2以上のレースに出走し、G2はいずれも掲示板を確保。今年に入り宝塚記念4着、そして前走の天皇賞5着と着実に地力を強化している。師も「天皇賞もそれほど差はなかったし、G1でもやれる力はつけてきている。今度も頑張って欲しいね」と末脚に磨きがかかってきた愛馬に大きな期待を寄せる。

今年と同じローテーションで挑んだ昨年は厚い壁に跳ね返されて11着に終わったが、今年は確かな手応えを掴んで2度目の大舞台へ。地味ながら母の父タマモクロス譲りの成長力を見せる伏兵が、強豪揃う注目の一戦で虎視眈々と一発を狙っている。

前走、京都大賞典2着のタマモベストプレイ(牡4、栗東・南井厩舎)は、助手を背に坂路コースで追われ、4F55.4-40.5-26.4-13.0秒をマークした。

【南井調教助手のコメント】
「馬場が悪かったし、けさはサラッとだけ。先週に併せ馬でビッシリとやってるし、これで十分だよ。調子は変わりなくきてるよ。ただ、相手は強いからな。まあ、うちのは自分の競馬をさせるだけ。ジョッキーも手の内に入れてくれてるし、しぶとさを生かしたいね」

前走、丹頂S2着のサトノシュレン(牡6、栗東・村山厩舎)は、川島信二騎手を背にCWコースで追われ、チェスナットバロンを追いかける形で6F83.4-67.5-52.4-38.5-12.5秒をマークした。

【村山調教師のコメント】
「前半はゆっくり入って、徐々にピッチを上げていくように乗ってもらいました。いい併せ馬ができたと思います。ツメを痛めてレース間隔があきましたが、思っていたよりも心配なくこれました。ただ、今回は相手が強力ですからね。ハナ? 競馬はジョッキーに任せて運んでもらいますよ」