松田博師最後の挑戦 厩舎ゆかりのレーヴミストラルが大舞台へ!

●5月2日(土) 2回東京3日目11R 第22回青葉賞(G2)(芝2400m)

最終的には1番人気に支持されるも、ともに2連勝中、関東の雄・藤沢和雄厩舎のレッドライジェルと締め切りギリギリまで1番人気を争い、3番人気ブラックバゴ、4番人気タンタアレグリアともそう差のない混戦模様となったダービートライアル・青葉賞。
「最後は横一線だったので、何とか抜け出してくれと思って追いました」という川田将雅騎手のアクションに応えたのは名伯楽松田博資調教師が最後に送り込む刺客レーヴミストラル(牡3、栗東・松田博厩舎)だった。

「前半は進んでいくタイプではないので、リズムを取りながら運びました」と後方でジッと待機。他の人気どころのポジションを探りながらマイペースで追走する。4コーナーでペースが上がっても「道中は、良いリズムで走っていました。抜け出すとフワッとするところがあるので、早く抜け出さないように追い出しを待ちました」と鞍上は冷静そのもの。直線に入って満を持してスパートすると、みるみるうちに前との差が詰まり、最後はこの一族最大の武器である瞬発力で他馬をねじ伏せた。

「初めて競馬で乗せてもらいましたが、長く良い脚を使ってくれますね。抜け出してから遊ぶところを見せていましたし、体の面でももっと良くなってきそうです」とダービーに向けて期待を膨らませ、最後は「松田先生が今年度で定年を迎えられますし、最後のダービーに進むことが出来てホッとしています」と安堵の表情でインタビューを締めくくった川田騎手。今週は同じ松田博厩舎で、長くコンビを組むハープスターが故障するという知らせもあっただけに、なおさらホッとしたことだろう。

1983年の厩舎開業から積み上げたG1勝利は19勝にものぼるが、初G1制覇となった1988年のオークス(コスモドリーム)をはじめ、ベガ、ブエナビスタ、ハープスターといった牝馬での活躍が多く、牡馬クラシックはドリームパスポートの皐月賞、菊花賞、アドマイヤジャパンの菊花賞2着が最高。ダービーはドリームパスポート、アドマイヤオーラの3着が最高着順とあと一歩届いていない。

最後のダービーに送り込むこのレーヴミストラルは自ら手掛けたレーヴディソール、レーヴダムール、レーヴデトワールの弟。ゆかりの血統で挑む最後のダービーに名伯楽がどういった最終仕上げを施すか非常に楽しみだ。

レーヴミストラル

レーヴミストラル

▲川田将雅騎手は次の大目標へ表情を引き締めた


レーヴミストラル

▲3連勝でダービーへ挑むレーヴミストラル


レーヴミストラル