【NHKマイルC】親子鷹ヤマカツエース「父と一緒に喜びたい」

6日、NHKマイルC(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。トライアルのニュージーランドTを快勝したヤマカツエース(牡3、栗東・池添兼厩舎)は、助手が騎乗してCWコースでの調整。単走でゆったりとした流れから終い一杯に追われると鋭く反応して6F80.2-64.7-51.0-37.9-12.1秒をマーク。自己ベストラップを叩き出して大一番に挑む。

先週は主戦の池添謙一騎手が騎乗してビッシリと追われ、今週は「終い重点と調整」と言いながらも、終わってみれば自己ベストをマークする申し分ない動き。コンスタントに使われているが、気温とともに調子もグングン上がってきている印象だ。

デビュー戦で1秒7差を付けられて敗れた以外は相手、コースを問わず常に0秒4差以内の接戦を演じてきた堅実派。それが、重賞に挑戦した近3走は後方待機策で一戦毎に着順を上げて、前走のニュージーランドTで重賞初制覇。決め手に磨きがかかってきたのは何よりも心強い。

父が調教師、息子が騎手と親子で臨むG1戦。これまで2004年に交流G1の全日本2歳優駿をプライドキムで勝ったことはあるが、中央のG1は20回の挑戦で2度の2着が最高。レース当日は母の日だが、ひと月早い『父の日』のプレゼントとなるか。今週末は池添親子から目が離せない。



5月10日(日)に行われるNHKマイルC(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
ヤマカツエースに騎乗する池添謙一騎手の一問一答は以下の通り。

●1着を獲って一緒に喜びたい

-:前回は、最後鋭い脚を使っての快勝だったかと思いますが、期待通りの走りでしたか?

池添謙一騎手:そうですね。期待以上かな(笑)という感じはしましたが、凄く上手に走ってくれましたし、仕掛けのタイミングも「これ以上我慢して差されたらしようがない」というタイミングで仕掛けられて、よく凌いでくれたと思います。

-:今年は5戦走っていますが、馬場さえ良ければ必ず34秒台の脚は使う馬ですね。

池:そうですね。1600の距離がどうかなと思っていましたし、1400までの馬かと思っていたのですが、前走でシッカリ1600も対応してくれました。距離も大丈夫なところを見せてくれましたので、確実に、堅実に走ってくれています。

-:激戦のあと、中3週ですが、先週調教に騎乗されましたね。

池:前回の調整が直前に僕が乗らなくて、それで馬も落ち着いてくれてましたし、いい感じで競馬に行けたので。「今回もそういう感じで行こう」というように話し合って、1週前は僕がシッカリ乗って、今日は調整する程度という形でいきました。

-:先週も終いはシッカリ追われた印象ですが、乗られての感触はどうでしたか?

池:今年でもう5戦しているので、大きい上積みはそこまではないと思うのですが、前回より状態が下がっているとか、そういうところはないと思います。いい感じで来られていると思います。

-:デビューから9戦している馬ですが、その間6戦コンビを組んで、色々な面で成長を感じていらっしゃると思います。

池:キャリアは豊富ですし、一戦一戦、競馬もシッカリ覚えていってくれて、僕以外にも藤田さんがシッカリ競馬を教えてくれているのもあるので、競馬での成長というのもあると思います。

-:一番強調できる点は何でしょうか?

池:堅実なところじゃないですか。シッカリ終いの反応もしてくれますし、一走一走成長してくれて、重賞のタイトルも獲ってくれたのでね。

-:前回のニュージーランドTは仕掛けのタイミングもピッタリだったという話ですが、今回、直線の長い府中はどのあたりがポイントになるでしょうか?

池:まずはシッカリ折り合いを付けることだと思いますし、直線が長いのでね、僕の仕掛けのタイミングが全てだと思います。不利のないようにシッカリと乗って、絶妙なタイミングで仕掛けられれば、この前みたいにうまくいくのではないかと思っています。

-:前回もある程度イメージはできましたか?

池:本当に一走一走競馬を覚えていってくれて、折り合いもこの前はうまくいったので、今回もシッカリそこを付けて、レースに行きたいなと思います。

-:今回G1に向けての期待のほどをお願いします。

池:父とのG1というのはね、まだ中央のG1は獲ったことがないですし、なかなか一緒にG1に挑戦する機会がないのですが、今回は大きなチャンスだと思います。2着までは来たことがあるのですが、1着を獲って一緒に喜びたいなと思っています。

-:先週は池添厩舎の馬で池添厩舎の300勝に騎乗ということで、ゲンがいいのではないですか?

池:そうですね。厩舎自体も具合がいいと思いますし、それに乗っかって自分もいきたいなと思います。