【日本ダービー】東京コースは2戦2勝 キタサンブラック

5月31日(日)に行われるダービー(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。皐月賞3着のキタサンブラック(牡3、栗東・清水久厩舎)は黒岩悠騎手(レースでは北村宏司騎手が騎乗予定)を背にCWコースで古馬500万のラガーギアチェンジの外を2馬身追走。鞍上が直線で軽くゴーサインを出すとスムーズな脚捌きでパートナーを交わし1馬身先着してゴール。時計は6F84.9-68.4-53.2-39.3-12.3秒をマークした。

先週は美浦から北村宏司騎手が駆け付けてシッカリと負荷をかけ、今週は終い重点の最終調整。単走ではなく、あえて前に馬を置いて動きを見ながらラストの反応を確認するというプログラムだったが、500キロを超える雄大な馬体から繰り出されるフットワークは迫力満点。皐月賞の疲れはまったく見られず、国民的演歌歌手である北島三郎オーナーの期待も日増しに高まっている。

1月末のデビューからわずか2カ月足らずの間にスプリングSまで3連勝。2戦目の500万条件が9番人気、スプリングSも5番人気での勝利で、ファンも半信半疑だったのか、皐月賞も4番人気に甘んじたが、番手追走から正攻法の競馬を進めてドゥラメンテ、リアルスティールに続く3着。地力の高さを改めて証明して見せた。今度の舞台は2戦2勝の東京コース。皐月賞は騎乗停止で乗ることが出来なかった北村宏司騎手も大一番でのコンビ復活に気合十分。間違いなく競馬の「まつり」を盛り上げる一頭であることは間違いない。



5月31日(日)に行われるダービー(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
キタサンブラックを管理する清水久詞調教師の一問一答は以下の通り。

●皐月賞後も順調そのもの

-:3連勝の勢いそのままに臨んだ皐月賞は番手で進んで3着でした。振り返っていただけますか?

清水久詞調教師:よく頑張りましたね。力を出し切れたと思います。

-:この馬のレースはできたという感触ですか。

清:そうですね。こういう競馬をしたいと思っていた内容になりました。

-:前走は相手が強かったということでしょうか。

清:確かに3連勝の後なので、それなりにマークは覚悟していました。前2頭は強いですよね。

-:その後の中間の様子というのは。

清:何も心配事はなく順調にここまできました。

キタサンブラック

-:追い切りについては、先週、北村宏騎手が騎乗でした。その感触、指示を教えてください。

清:1週前である程度の負荷はかけたかったので、併せ馬の形ですね。最後の直線は反応を見てジョッキーに任せました。感触は良かったみたいですよ。

-:久々のコンタクトでしたね。

清:1週前に乗っていただいて、あとの1週間はどのくらいの調整でいこうかというのを相談したかったので。

-:それを受けて今週の追い切りですが、Cウッドで前に馬を見て、最後直線で交わして39秒3-12秒3というタイムも出ましたが、この追い切りの指示と内容を教えてください。

清:単走でやるよりは前に馬を置いたほうが集中して走ってくれますので、先導する馬が速ければそれなりに速くなりますし、ペースが遅ければ折り合うので、動きだけ見ていただいて最後の反応を確認という指示でした。

●ダービー初参戦も自然体

-:皐月賞の時と比べて上積みはいかがですか?

清:そんなに大きな上積みはないですが、凄くいい状態をキープしていますので、問題ないと思います。

-:舞台は東京に替わります。2戦2勝の舞台、距離は2400mになります。関東圏の競馬はここまで4戦していますが、この設定というのはいかがですか。

清:経験していますし、何も心配ないです。輸送も問題ないですし、大きなコーナーになるのもプラスになると思います。プラス400mも大丈夫だと踏んでいます。

-:イメージする理想の形というのは、先行して粘ってというものですか?

清:もちろんそうですね。

-:非常にオーナーも注目されている馬ですが、競馬の祭典を盛り上げていきたいですよね。

清:ダービーに初めて出させていただくのですが、これだけ注目される馬で出られるなんてなかなかないことですので、本当に有難い気持ちで一杯ですね。

-:オーナー(北島三郎氏)からは何か言われましたか?

清:特に細かいことはないですが、凄く期待されてますので、何とか応えたいですね。

-:改めて最後にダービーへの抱負をお願いします。

清:何とか最終追い切りも無事に終えました。あとは残り数日ですが、無事に当日を迎えたいと思いますので応援よろしくお願いします。

キタサンブラック