【2回札幌】クレスクント…小平奈由木の注目新馬レポート

クレスクント
(牝2、栗東・中内田厩舎)
父:ハービンジャー
母:ヴェラブランカ
母父:クロフネ

キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを11馬身もの大差を付けてレコード勝ちしたハービンジャーが父。重厚なヨーロッパ血脈ながら、昨年のファーストシーズンリーディングサイアーに輝いた。京成杯ではベルーフが初の重賞タイトルを奪取。この世代も優秀な繁殖を集めているだけに、新たなスターが続々と登場するに違いない。

母ヴェラブランカ(そのクロフネ)は2勝をマークした。その姉兄にアドマイヤメガミ(チューリップ賞2着)、フサイチホウオー(東京スポーツ杯2歳S、ラジオNIKKEI杯、共同通信杯、皐月賞3着)、トールポピー(阪神JF、オークス、チューリップ賞2着)。半妹にもアヴェンチュラ (秋華賞、クイーンS、エリザベス女王杯2着、札幌2歳S2着)がいる豪華なファミリーである。キャロットクラブの募集価格は2000万円だった。

ノーザンファーム早来の屋内坂路コースで定期的に15-15を消化。7月4日、函館競馬場へ入厩した。23日のゲート試験をパス。翌週には札幌競馬場に移り、順調にペースアップされた。雄大な馬格を誇りながら、柔らか味もあり、フォームの伸びは上々。確かな素質が伝わってくる。

8月23日(日)、札幌の芝1800mにスタンバイ。川田将雅騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。