【スプリンターズS】ウリウリ戴冠へ12秒1「予定通りに来ている」

30日、スプリンターズS(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。
追い切り後、ウリウリ(牝5、栗東・藤原英厩舎)を管理する藤原英昭調教師の一問一答は以下の通り。

●中間は整える調整

-:まず、ウリウリから伺います。これまでマイルを中心に使ってきましたが、少しずつ距離が短くなって、今は短距離、1200が理想ということになりました。ここ2走はどう振り返られますか?

藤原英昭調教師:牝馬だったのでヴィクトリアマイルを目指しながら常にやっていたのです。そういう意味では、マイル仕様にしていたのですが、気性の問題やスピードがあるので、短いところに行こうかというところで、そういう選択になりました。

-:それぞれ2走を振り返っていただきたいです。

藤:CBC賞は岩田君が内を突いてうまく乗ってくれたので、あそこである程度1200のスピードと瞬発力を確認できました。そこでスプリンターズSを目標にということで、前走のセントウルSを使ったのですが、良かったと思いますよ。

-:改めて走りっぷりから短距離に対する素質はどういう評価されますか?

藤:元から素質はあったのでね。切れを生かすという意味では、あれだけの切れを見せてくれますし、想像以上に馬も成長してくれて、いい状態かなと思います。

-:前走のセントウルSから中2週となりますが、この中間の過ごし方はどうだったのでしょうか?

藤:今度は輸送があるのでね。あまり輸送がうまい馬ではないので、そういう意味では体調を維持しながら「攻める」というよりも、中山に向けてうまく体調を「整える」というのが重要な課題でした。

ウリウリ

CWコースで鮫島良太騎手が騎乗しての併せ馬
終い重点で5F67.9-12.1秒をマークしている


-:追い切りの話題に移ると、先週は坂路で追い切られましたが、この時のメニュー、ポイントはどこに主眼を置かれたのでしょうか?

藤:金曜日に軽く流しました。あまりする必要もなかったのですが、体調を確認して、今日の最終追い切りということで、最終追い切りはいつも通り、馬を前に置きながら、最後に仕掛けるというか、反応を見るという形でフィニッシュしました。

-:改めて、そのジャッジをお願いします。

藤:岩田ジョッキーを乗せるとテンションが上がるので、いつも乗ってくれている鮫島ジョッキーに跨がってもらいました。凄くいい感じというか「CBC賞で乗った時の状態にある」と言っていましたので、そういう意味では予定通りに来ていると思います。

●勝負根性と瞬発力を活かす競馬を

-:2走前のCBC賞では重馬場での勝利となりました。週の後半には関東方面でも雨という予報が出ているのですが、このあたりはどう感じていらっしゃいますか。

藤:雨はやはり避けたいですね。良馬場でスピード感がある馬場になってほしいと思います。

-:やはり渋るよりかは良でやりたいということですね。

藤:そうですね。

-:改めてウリウリのセールスポイントを教えて下さい。

藤:馬込みに入っても怯まないし、その根性と最後の瞬発力というのが最大の武器なのでね。それをいかに競馬で発揮させられるか。枠順もありますからね。それは岩田くんもよく知っていますから、ハマるかハマらないか、という競馬ですが、能力は確認していますから、そのあたりもうまくやってくれるのではないかと思っています。

ウリウリ

当日の馬体重、枠順を課題に挙げた藤原英昭師


-:今回、中山への輸送というお話もありましたが、どういうところを注意されますか。

藤:先ほども言ったとおり、あまり輸送がうまくないので、慣れと成長を期待しているのです。最終的に馬体重が若干減るかもしれないですが、そのあたりはやってみないと分かりません。それをクリアしてくれれば、今の状態であれば恥ずかしい競馬はしないと思います。

-:かなり状態は高いところで維持できているという印象でしょうか?

藤:そうですね。もっともっとという意識は人間がただ持っているだけの話でね。馬を信じて常日頃から管理していますから、体調を見ながら進めているのですが、5歳というベテランでもありますから、そういう意味では「体調さえ」というところはあります。

-:今回G1挑戦ということになりますが、ウリウリにとってはこの中山1200、どういった枠、展開、ペースがウリウリにとってはベストになるのでしょうか?

藤:いつも外枠なのでね。たまには楽な真ん中を引いて、馬にストレスのない追走をしながら。ペースはおそらく速くなると思うので、先ほども言ったように、一瞬の切れを生かすタイプですから、バラけてくれて、突っ込んできてくれたらと思います。

-:G1を狙える舞台へとやってきました。ファンの皆様へのメッセージをお願いします。

藤:常にヴィクトリアマイルという牝馬限定を目指していたのですが、ここに来て男馬の強敵と戦えるスプリント戦に挑戦できるのは馬にも凄く感謝しています。応援してくれるファンに対しても、いい結果がおそらく出るという自信というか、そういう意識をスタッフ一同感じていますので、応援よろしくお願いします。