【4回東京】スウィフトレイド…小平奈由木の注目新馬レポート

スウィフトレイド
(牡2、美浦・堀厩舎)
父:Smart Strike
母:スウィフトテンパー
母父:Giant’s Causeway

2007年、2008年に北米リーディングサイアーを獲得したスマートストライクが父。カーリン(プリークネスS、BCクラシック、ドバイWCなどG1を7勝)をはじめ、100頭以上のステークスウイナーを輩出している。本年3月にこの世に去ったのが惜しまれるが、残された産駒からも大物が登場して不思議はない。日本でもブレイクランアウト(共同通信杯)、アムールブリエ(エンプレス杯、ブリーダーズゴールドC)の父として、ストロングリターン(安田記念)の母父として馴染みがある。

魅力的な血脈の持ち込みであり、母スウィフトテンパー(その父ジャイアンツコーズウェイ)は米G1・ラフィアンHなど重賞を4勝している。アシュランドS、ハリウッドオークス、ヴァニティ招待HとG1を3勝した曽祖母ゴージャスに連なるファミリーである。社台サラブレッドクラブにて総額6000万円で募集された。

社台ファームで順調にペースアップ。6月8日には山元トレセンヘ移り、スピードメニューを消化したうえ、7月10日、美浦に入厩した。22日のゲート試験をパスすると、いったん放牧を挟んで心身を整え直し、9月3日に帰厩。段階を踏みながら、丁寧に追い切りを消化してきた。口向きなどに粗削りな部分を残していても、フットワークは迫力十分。先週のウッドコースでは古馬オープンのバクシンテイオー、カフェブリリアントとの3頭併せで遜色のない伸びを見せた。

10月17日(土)、東京の芝1800mでデビュー。クリストフ・ルメール騎手に依頼している。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。