【ジャパンC】史上2頭目の偉業に挑むミッキー浜中「歴史的名牝に」

11月29日(日)に行われるジャパンC(G1)の最終追い切りが、26日、栗東トレセンで行われた。オークス、秋華賞の2冠を制したミッキークイーン(牝3、栗東・池江寿厩舎)は、助手が騎乗して単走でCWコースへ。半マイルをラスト一杯に追われると、鋭い伸び脚で4F53.7-39.1秒-12.2秒をマークした。

秋初戦のローズSはタッチングスピーチに先着を許したが、前走の秋華賞ではいつもより前の位置から直線渋太く伸びてオークスとの2冠を達成。3歳女王の座を不動のものにして、初の古馬との対戦は同じ牝馬相手のエリザベス女王杯ではなく、牡馬の強豪が揃うジャパンCを選択してきた。

牝馬にとっては過去10年で4勝している相性のいいレース。3歳馬も12年にジェンティルドンナが勝ち、その翌年はデニムアンドルビーが2着。09年はレッドディザイアが3着と軽量を生かして好走している。史上2頭目となる3歳牝馬でのVで歴史的名牝へ。その期待が日に日に高まっている。

ミッキークイーン

最終追い切りも軽快な動きを見せたミッキークイーン



11月29日(日)、東京競馬場で行われるジャパンC(G1)の共同記者会見が栗東トレセンで行われた。
ミッキークイーンに騎乗する浜中俊騎手の一問一答は以下の通り。

●位置取りはゲートを出たポジションで

-:前回勝ちました秋華賞のレースぶりを振り返っていただきますが、渋太い脚で馬群の中から抜けてくる競馬でした。レースを振り返って下さい。

浜中俊騎手:4コーナーで厳しい形になりましたが、馬が根性を見せてくれて、強かったと思います。

-:今までに見せたことのないような競馬を見せてくれたような印象なのですが?

浜:京都の馬場が時計も速いし、先行馬も残っていることが多かったので、先団あたりに付けて。大外枠ということで、スタート直後に揉まれなかったことで、いつもより前めのポジションが取れて。調教師との打ち合わせもありましたので、いつもと違う競馬になりました。

-:以前のイメージよりも前の位置でじっくりと溜められるようになった印象があるのですが、乗っていていかがですか?

浜:スタートで出遅れたり、普通に出たりと。そういう馬で、決してスタートは速くないので、出たポジションで流れに乗っているのが、いつもの変わらないスタイルで、そう乗っているつもりです。

-:デビューの時からこの馬についてはかなり大きな期待を語っていらっしゃいましたが、その後の成長ぶりというのはどのくらいの手応えを感じていらっしゃいますか?

浜:いい意味で変わらず、順調に成長してくれています。競馬も馬群の中でも割ってこれるような根性もありますし、期待通りの成長だと思います。

●いい意味で変わらないのが何より

-:以前は使い込むと少し細くなったり、あるいはゲートの不安があったりということがありました。それは徐々に解消されている印象ですか?

浜:そうですね。徐々にそういうカイバ食いなどの体調面での安定はしてきたと思いますので、歳を少しずつ取る毎に改善されつつあるのではないかと思っています。

-:そういった体調面、今日の調教を含めて、中間の状態は何か聞いている面はありますか?

浜:1週前の追い切りには騎乗させてもらいまして。秋華賞以来でしたが、いつも通りのミッキークイーンらしい動きで特に心配な点はなかったので、順調に来ているのだと思います。

ミッキークイーン

「歴史的名牝に」と期待を込める浜中俊騎手


-:いつも通りというのが何よりということですね?

浜:そうですね。もう変わらない、順調に来ているということだと思います。

-:今度はかなり強い相手と、府中2400mでの競走になりますが、今回の競馬について今描いているイメージというのはありますか?

浜:ゲート次第ですしね、五分に出てくれればいいと思っていますので。出遅れても五分に出ても、リズムを重視して。直線の長い東京は合うと思いますので、どれだけ最後の末脚が通用するか試してみたい気持ちがあります。

-:どれだけ通用するか。出来れば突き抜けるぐらいの脚を使ってほしいですね。

浜:そうですね。期待は大きいです。

-:最後に期待のほどをお聞かせ下さい。

浜:はい。同世代の牝馬の中では強いところを見せてくれていますので、次は更に高いレベルにミッキークイーンと挑戦して、いい結果を得て歴史的名牝に近づいていけるように。そういう期待が大きいですので、ぜひ本番も応援して下さい。