成長にびっくり 末脚一閃キクノストーム「これからも楽しみ」

●12月13日(日) 5回中山4日目11R 第8回カペラS(G3)(ダ1200m)

デビューから苦節36戦目。年が明けると7歳となる関西馬キクノストーム(牡6、栗東・吉田厩舎)が0.3秒差に10頭がひしめく激戦を制して嬉しい重賞初制覇を飾った。

シゲルカガ、エーシントップらが作った激しい流れは前半3F32.5秒のハイラップ。3度目の騎乗となった内田博幸騎手は「前が速く、絶好の展開。これまでも直線でいい脚を使っていたからね。どのあたりから動くかを考え、このペースなら4コーナーまで待とうと思ったんだ。あとはどこまで迫れるか。馬が勝負どころをわかっていて、最後にぐんと伸びたよ」とニッコリ振り返る。

キクノストームに騎乗するのは昨年11月の霜月S以来。そこでは早めに動いて4着と敗れたが、今回は冷静に流れを読んでジックリと後方に待機。直線の坂で脚が鈍った先行馬をまとめて交わして重賞初Vへ導いた。「スイッチが入ってから、体の使い方がいい。久々に跨り、成長にびっくりした。追い込みがパターンでも、流れ次第では自ら動くこともできる。これからも楽しみだよ」と最後まで笑顔が絶えない。

この路線はJBCスプリントを牝馬のコーリンベリーが勝利。このレースも3着には9歳馬のマルカフリートが入るなど、6着までが6歳以上。最年少の4歳馬シゲルカガは7着、1番人気に支持されたエイシンヴァラーは8着と敗れ、混戦を極めている。明けて7歳となるが、コツコツと力を蓄えてきたこの馬にもまだまだビッグチャンスはありそうだ。

カペラS

カペラS

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