【チャンピオンズC】大一番でいよいよ実現する兄弟対決 アウォーディー&ラニ

アウォーディー

最終追い切りでも軽快な動きを見せたアウォーディー(内)

30日、チャンピオンズC(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。
前走、6連勝でJBCクラシックを制したアウォーディー(牡6、栗東・松永幹厩舎)は、助手を背にCWコースで古馬準オープンのフェルメッツァと併せ馬を行い6F82.1-66.9-52.6-39.0-12.3秒をマーク。大きく追走した分、わずかに遅れをとったが、その脚取りは非常に力強く、連勝中の勢いをまざまざと見せ付けた。

前走のみやこSは13着と敗れたが、春はアメリカのクラシック3冠に挑戦したアウォーディーの弟ラニ(牡3、栗東・松永幹厩舎)は、木曜日に追い切られる予定で、水曜日は軽めの調整。先週は内田博幸騎手が栗東に駆け付けてEコースで6F78.3-ラスト1F11.9秒をマークしている。

ダートで無敗の快進撃を続ける兄とダート競馬の本場アメリカのクラシックで経験を積んだヘヴンリーロマンスの息子2頭。大一番での兄弟対決もこのレースの見どころのひとつ。当日はこの兄弟から目が離せない。


追い切り後、松永幹夫調教師の一問一答は以下の通り。

●仕掛けどころを鞍上が熟知

-:まずアウォーディーからですが、大きなレースを勝って、この中間はどういう状態だったのでしょう?

松永幹夫調教師:いつも通りに調教を始めまして、順調に変わりないです。

-:そして今日ですが、どんな指示で、手応え、感触というのはどういうものだったか聞かせてください。

松:どうしても抜けちゃうとヤメるというところがあるので、前の馬を追い掛けて、気を抜かせないように、しっかり追うように伝えました。

-:大一番の前の手応えとしてはどうだったでしょうか?

松:良かったと思いますね。最近はしっかり走れているので、調教も動くようになってきましたし、いいと思います。

-:勝ちを重ねてきて、何か変わった来たところはあるのでしょうか?

松:いや、特にどこが変わったというのはないのですけど……。前から堅実には走っている馬でしたからね。それがダートにいってしっかり力を出せているかと思います。

アウォーディー

-:前走ですけども、調教師にとっても大きな勝利だったのではないでしょうか?

松:ヘヴンリーロマンスの子どもでG1を勝てたというのは凄く嬉しかったです。

-:今回、舞台は中京の1800mに替わりますが、そのあたりというのはどうでしょうか?

松:流れが全然違うと思いますので、その辺はジョッキーがよく分かっていると思うのでね。任せたいと思っています。

-:ジョッキーは直線に向いて絶妙な仕掛けでした。

松:抜けちゃうとヤメるので、そのあたりは本当に上手いなと思いますね。

-:期待が高まる中での中央のG1というところで、意気込みを聞かせていただければと思います。

松:中央でG1を勝たないことには評価されないかなと思うので、頑張ってほしいです。

●弟はまだまだ成長中

-:続いてラニについてお話を伺いますが、中間はどうだったのでしょうか?

松:レース後からすぐに乗り始めて、こちらも順調ですね。

-:3歳というところで、馬体の変化ですとか、精神面の変化というのはどういうふうに感じていらっしゃいますか?

松:秋に入厩してから体も20キロくらい増えましたし、まだ成長しているところかなと思います。

-:中央のG1で、舞台は中京の1800m。これはどうなのでしょう?

松:左回りはいいと思うので、前走のような結果にはならないかなと思っています。

-:位置取りというのは何かありますか?

松:特にないですね。自分のリズムで走らせてほしいですね。

ラニ

-:これまでの戦い方の歩みがファンにとって注目されるラニですけども、そのあたりはどうでしょうか?

松:春はずっと海外にいましたのでね。向こうでもそれなりの結果を出したので、ぜひ中央場所で頑張ってほしいです。

-:ラニが勝っても、アウォーディーが勝っても先生にゆかりの血統で、しかも親子制覇という期待も高まっていますが、そのあたりはどうでしょうか?

松:もちろん期待しています。

-:ラニについてのファンへのメッセージをお願いします。

松:相手も随分強くなりますし、アウォーディーは連勝していますし、もちろんアウォーディーは連勝してもらいたいのですけど、何とか兄貴のアウォーディーを負かしてほしいですね。