【有馬記念】地力を改めて証明 師も驚く高い能力を秘めるブレスジャーニー

●12月24日(日) 5回中山8日目11R 有馬記念(G1)(芝2500m)

ブレスジャーニーが果敢に古馬の一線級に挑む。長期休養明けの転厩初戦で調教不足だった菊花賞(12着)が手応え十分の内容で、前走のチャレンジカップは古馬初対戦ながら3着。あらためて地力の高さを証明した。三浦皇成騎手との新コンビで臨む佐々木晶三調教師を独占取材し、グランプリに向けた手応えを聞いた。

●菊花賞は「3分ぐらいのデキだったんじゃないか」

-:有馬記念(G1)に出走予定のブレスジャーニー(牡3、栗東・佐々晶厩舎)についてお聞きします。前走のチャレンジCは3着でした。振り返っていかがでしたか?

佐々木晶三調教師:(転厩後)1回目の菊花賞を見て走る馬だと思って。長欠(長期休養)明けの調教不足であれだけの成績(12着)だったから、走るなと。3分ぐらいのデキだったんじゃないかなぁ。

-:3分、ですか?

佐:だって、乗り出しが遅かったからね。

-:前走は少し外々を回る形になり、最後に手前を替えられなかったということも、もう一押しに繋がらなかったところはありましたか?

佐:もう一つのデキでしたからね。飛節の形が独特で、捻転して走ったり、歩くから、どうしても右に傾くんですよね。

-:確かに正面からのパトロールビデオを見ていると、他の馬と違った形に見えます。脚の形が独特だという点は、脚元への不安が来やすいことはあるのですか?

ブレスジャーニー

2歳時は重賞を連勝。クラシック候補にも挙がっていた

佐:それは、どうしても傾いちゃいますよね。

-:その点では、右回りと左回りではどちらが良いとかいうのはありますか?

佐:そりゃあ、左回りの方が絶対に良いのは決まっていますね。

-:菊花賞やチャレンジCの内容を見ても、やっぱり力があるのかなと思います。

佐:そうですね。この馬は力がありますね。ビックリした。僕が思っていた以上の能力かもしれないね。

-:性格的にはいかがですか?

佐:性格は大人しくて、本当に素直ですね。調教もやりやすいですよ。

●「ビックリした。思っていた以上の能力かも」

-:最終追い切りについてはいかがですか?

佐:(ジョッキーが)乗り替わったので、皇成(三浦騎手)に乗ってもらいました。もう出来ているし、間隔が詰まり過ぎているから、速い時計をやるは必要ない。3000m、2000m、2500mと走らないといけないし、(中山までの)輸送付きですからね。

-:先生が見ていて、現状でここがもう少し良くなったら良いなという部分はありますか?

佐:特にないですね。順調に行ってくれれば良いという感じです。

-:美浦にいた頃は「返し馬で気が入りやすい」ということを伺ったことがあるのですが、最近はそういったことはありませんか?

佐:そうなんだ。別にないですね。環境にはすぐに慣れましたよ。

-:有馬記念で欲しい条件というか、枠というのはありますか?

佐:やっぱり内に越したことはないでしょうね。

ブレスジャーニー

最終追い切りには美浦から三浦皇成騎手騎手が駆け付けた

-:デビュー戦の頃から、すごい末脚の持ち主だという印象があります。

佐:そうですね。(デビューから4戦は)左回りでしたからね。でも、もう(右回りも)3回目だからね。ナンボか慣れが見込めるんじゃないでしょうかね。

-:当日の馬体重はどれぐらいになりそうですか?

佐:輸送をするから分からないですけど、輸送であんまり減らない方が良いですけどね。減っても4~6キロまでですね。

-:距離的にはいかがですか?

佐:距離的には平気ですよ。大丈夫。長欠の菊花賞でも持つんですから、持たないわけがないね。ベストは左回りの東京で1600mだろうけど、頑張って欲しいですね。