【パトロールビデオ調査隊】ヴィクトリアマイル 直線満足に追えなかった実力馬が巻き返し!

<前走で不利を受けた馬リスト>

●5月12日(日)東京11R・ヴィクトリアマイル(芝1600m)
ラッキーライラック(牝4、栗東・松永幹厩舎)

前走:4月6日(土)阪神11R・阪神牝馬S(芝1600m) 8着

1番人気に推され、ヴィクトリアマイルへ向けて負けられなかった前走。ところがスタートを横に飛び出すような形で出ると、3コーナーの入口では両脇の馬に挟まれて更にポジションを下げてしまった。立て直して直線を向いたものの進路は狭く、そうこうしているうちに馬が内にササり始め、騎乗した石橋騎手が手綱を外に引っ張りつつ右ムチを入れるという、まったく満足に追えないうちにレースが終わってしまった。

パトロールビデオを見ると、直線で石橋騎手がまるでロデオのような体勢になっていることがよく分かる。それでも1着のミッキーチャームとは0.2秒差。力の一端は示している。スローペースの上がり勝負になってしまい馬が苦しくなったのも原因の一つだろう。左回りに替わり、ペースが厳しくなりやすいG1なら巻き返す可能性は低くない。

●5月12日(日)東京11R・ヴィクトリアマイル(芝1600m)
カンタービレ(牝4、栗東・角居厩舎)

前走:4月6日(土)阪神11R・阪神牝馬S(芝1600m) 6着

決して阪神牝馬Sで大きな不利は受けていないのだが、パトロールビデオをよく見ると細かい不利を受けている。道中5番手で運び、直線では勝ち馬ミッキーチャームの後ろに入る理想的な競馬だったものの、直線入口から前が壁になってしまい伸びきれず、残り100m付近で前を走っていたミッキーチャームが外側に寄ってきたこともあって追えなくなるシーンも見受けられた。

そう考えれば6着という内容は決して悪いものではなく、むしろ5ヶ月ぶりで久々の中ここまでやれたのは収穫だったのではないか。伯父のダイアモンドタイクーンはアメリカの1800m重賞を勝っている馬で、そう考えれば2000m以下のほうが走りやすいのかもしれない。マークは外せない存在だろう。


◆先週の結果◆

★土曜京都12R・4歳上1000万 ダノンプレシャス 3着(11人気)
前走の米沢特別は最内からのスタートで前目につけられず、中団から。押し上げていこうとしたものの、4コーナーで内から寄ってきた馬と外の馬に挟まれてしまい、レースにならなかった。

今回はハナへ行き、積極的な競馬を展開。道中マイペースに持ち込むと、直線で内が軽めの今の京都のダートをうまく使って3着に逃げ粘ってみせた。11番人気での3着だけに、スマッシュヒットと言ってもいいだろう。すんなり行ければこのクラスでも十分やれることを証明してみせた今回。次走以降もマイペースで競馬できるかに掛かってきそうだ。

★土曜新潟6R・3歳未勝利 エレヴァージュ 11着(6人気)
道中3番手を追走し直線を向いたが、すぐに手応えが悪くなり、ズルズルと下がって最後は11着。馬場の悪いところを通った影響もあっただろうが、最後はフォームもバラバラになっていた。まだ走り方を分かっていないのかもしれない。

騎乗した大塚海渡騎手も「道中は上に上に行くような走りで、直線も同じようなペースの走りでした」と言うように、溜めて切れるという部分がまだ見受けられない。もう少し成長し、かつ小回りの芝で上がりの掛かる競馬になれば、出番はあるかもしれない。