【オークス】ウィクトーリアは「良い状態で送り出せる」と小島茂調教師

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オークスに向けて調整されるウィクトーリア

15日、オークス(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

●前走、フローラS1着のウィクトーリア(牝3、美浦・小島茂厩舎)は、戸崎圭太騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、4F51.5-38.0-12.4秒をマークした。

【小島茂之調教師のコメント】
「前走は逃げることしか想像していなかったので、ビックリしました。馬がよく頑張ったこともありますが、ジョッキーに助けてもらいましたね。レース後は放牧に出して放牧先で馬の状態を確認してもらって、ある程度強めに乗ってもらっていました。帰厩後は若干緩んだ感じがあったので、最終追い切りは強めにやってほしいとジョッキーに指示しました。最後の感覚はジョッキーに任せましたが、追い切りを後ろから見た感じも良かったですしジョッキーの感触も良かったようです。牝馬なのである程度の余力は残しつつ、それでいて帰厩して10日間という限られた時間のなかで思い切った調整ができていると思います。

距離2400についてはやってみないと分かりませんが、2000で戦ってきましたし十分やれる余地はあると思っています。この馬の母に乗ったジョッキーはみんな、良い筋肉をしていると話してくれましたし、この馬もそれを受け継いでいるのかなと思います。血統の魅力が競馬の面白さのひとつだと思いますし、こうして自分が携わった馬の子供で期待を持ってG1にチャレンジできるのは幸せなことだと思います。2ヶ月くらい前まではオークスのことは考えていませんでしたがこうして出走できるようになりましたし、良い状態で送り出せるので応援してください」

【戸崎圭太騎手のコメント】
「最終追い切りは前に馬を置いて、それを追いかける形でやりました。前走のときと比べて落ち着きが見られてゆったりしている感じがあって、直線でもすごい反応を見せて良い動きでした。前走は先生からの指示通りハナへ行く予定でしたが、ゲートで遅れてしまったのでドッシリ構えて折り合い重視で運びました。直線では進路があけば鋭く伸びるような手応えでした。前走のような競馬ができましたし、距離2400も大丈夫だと思います。背中が良くて乗り味も良いですし、芯もしっかりしています。どんな競馬でもできることは前走で分かりましたし、形を決めつけずに乗れるのは良いことですね。有力馬に乗せていただけますし、前走を勝って臨めるので楽しみです。馬も順調にきていますしオークスを勝ちたいと思っています。応援してください」

●前走、フローラS7着のウインゼノビア(牝3、美浦・青木厩舎)は、松岡正海騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、6F85.0-68.7-53.7-39.5-12.8秒をマークした。

【松岡正海騎手のコメント】
「最終追い切りは右にモタれるところを見せたので修正しながら、終いを伸ばす形でやりました。ゆくゆくは重賞を勝てるかもしれない素質がありますし、先生やオーナーとジックリ相談して、この馬の先々のことも含めて考えてここを使おうという結論になりました。前走を使って息遣いやフィジカル面の状態は上がってきています。折り合いに不安はありませんが、正直、前走の感じからは東京2400は長いかと思います。ただこの条件が持って来いだという馬も少ないと思いますし、やってみないと分かりませんからね。どんな状況でも一発狙うのが僕のスタイルですし、今回もそれを貫きたいです」

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リラックスして走れたカレンブーケドール

●前走、スイートピーS1着のカレンブーケドール(牝3、美浦・国枝厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われ、5F67.3-52.4-38.0-12.5秒をマークした。

【国枝栄調教師のコメント】
「前走からそれほど間隔があいていませんし暑くなってきているので、最終追い切りはやり過ぎないように終いを伸ばす感じでやりました。前に馬を置いてリラックスして走っていましたし、良い感じではないかと思います。前走は少し出遅れましたが、ペースが遅いなかで動いていって終いもよく我慢してくれましたからね。落ち着いた競馬ができているので、良かったと思います。この中間も疲れを見せず順調にきています。乗りやすくて扱いやすいのがこの馬の良いところです。ディープ産駒らしいバネが出てきましたし、ピリッとしてきたので良いと思います。乗り難しい馬ではありませんし、流れを見ながら競馬ができると思います。距離も問題ないと思いますし、結果を出せるように頑張りたいです。去年のアーモンドアイのときはプレッシャーがありましたが、今年はもうひとつオークスを勝ちたいという欲深い感じで臨みます」

【津村明秀騎手のコメント】
「前走の前に1回跨らせてもらって感触を掴んでいましたが、乗りやすくて素直な馬という印象でした。ゲートで出遅れましたが、ペースが落ち着いていましたし無理なくポジションを上げられて上手く競馬ができたと思います。これまでマイルか1800でしか使っていませんが、こちらの指示に従順に従うところがこの馬の良さですし距離2400でそれが生きるのではないかと思っています。現時点でもどういう競馬をしようかイメージはありますが、枠順とスタート次第なので臨機応変に対応していこうと思っています。G1で乗れるのは嬉しいことですし、気持ちは高まっています。強い馬がたくさんいますけど、この馬もまだ底が見えていませんしチャンスがあるのではないかと思っています」

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杉原騎手を背に最終追い切りに臨んだコントラチェック

●前走、フラワーカップ1着のコントラチェック(牝3、美浦・藤沢和厩舎)は、杉原誠人騎手(レースではレーン騎手が騎乗予定)を背に南ウッドチップコースで追われ、5F69.9-53.5-39.7-12.8秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「前走は除外で1週延びたローテーションになったので最終追い切りはそれほどやりませんでしたが、体はできていたようですね。レースでもそれほど流れは速くありませんでしたが、上手に走ってくれたと思います。前走を使った後も体は減っていませんし、この中間も時計は速くありませんが十分乗り込んできています。調整も楽ですし、順調にきています。この馬の兄弟も管理させてもらいましたが、素直で調整が楽な血統です。この馬に限らずこの時期に東京2400を上手に走れる馬はなかなかいませんが、穏やかにかからず走ってくれればと思います。今回はレーン騎手に乗り替わりますが、それほど難しい馬ではありませんし馬なりでポジションが決まると思います。何回か好位から競馬をして、負けはしましたがゴール前で詰めてきましたし、それほど脚質にはこだわりません。姉のバウンスシャッセはオークスで3着と惜しい競馬だったので、その分も何とか頑張ってほしいと思っています」

●前走、桜花賞9着のシェーングランツ(牝3、美浦・藤沢和厩舎)は、蛯名正義騎手(レースでは武豊騎手が騎乗予定)を背に南ウッドチップコースで追われ、3F41.7-13.3秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「今年に入ってから桜花賞トライアル、桜花賞と関西圏への競馬が続いて体が少し細くなりましたし、放牧から帰厩してからはそれほど速い時計は出していませんが、だいぶ体が回復してきまして元気も出てきました。東京コースは得意そうですし、レース前半は穏やかなところがあるので東京2400はちょうど良いかと思っています。後方からで厳しい形の競馬が続いていましたし、桜花賞は速い流れで追い込み馬がきましたが届かなかったので、この馬にとっては東京2400に替わるのは前走よりは有利かと思います。姉のソウルスターリングとはタイプが違いますが、この馬も素晴らしい馬なので姉のように頑張ってもらいたいです」

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●前走、フローラS2着のシャドウディーヴァ(牝3、美浦・斎藤誠厩舎)は、岩田康誠騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、6F84.0-67.6-52.4-38.7-12.6秒をマークした。

【岩田康誠騎手のコメント】
「最終追い切りは、無理をしないように同時に併入という指示を受けました。あの馬にとってはサラッと馬なりで無理をしていませんし、ラスト1ハロンは自分から行ってくれて1週前追い切りよりも反応が良かったです。気持ち自体は入っていますし、ピークの状態に持って来られたのではないかと思っています。最初の頃は体が緩かったですけど、だいぶしっかりしてきましたし距離2400も心配していません。オークスを目標にしてきて、ギリギリではありますが辿り着くことができました。ヌーヴォレコルトくらい走れると思いますし、相手は揃いますが大きな期待を持っています」

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●前走、桜花賞15着のフィリアプーラ(牝3、美浦・菊沢厩舎)は、菊沢隆徳調教師を背に南ウッドチップコースで追われ、6F83.3-67.3-53.0-38.8-13.0秒をマークした。

【菊沢隆徳調教師のコメント】
「1週前の時点よりも体つきが柔らかくなって良い感じですし、息遣いもケロッとしていて状態は良いと思います。桜花賞の頃はまだ寒かったこともあって冬毛が残っていましたが、今回は帰厩後も毛ヅヤや体の張りが良いですし暖かくなって前走よりも状態が良くなっています。今週火曜の時点で446キロあったので、450キロを切るか切らないかくらいでの出走になるかと思います。キ甲が少し高くなっていますし、体が成長していることは間違いありません。前走はマイルは少し忙しい感じがありましたし、輸送で体力を消耗していたので条件としては今回の方が良いですね。距離2400はやってみないと分かりませんが、操縦性の高さと脚質でこなしてくれればと思います。出たなりで末脚を生かすような競馬をしてくれれば、と思います」