【エリザベス女王杯】好走する3歳馬の法則!残るのはクロノジェネシスか?ラヴズオンリーユーか?

ラヴズオンリーユー

エリザベス女王杯といえば、3歳馬が強いレースと言われていた。2000年代の後半はフサイチパンドラ、ダイワスカーレット、リトルアマポーラと3歳馬が3年連続V。近10年で見ても、2009年~13年にかけては3歳馬が7頭も馬券圏内に入った。

しかし、2014年~18年で3着以内に入った3歳馬はわずかに3頭。一気に成績を落としたように見えるが、そもそも出走する3歳馬がここ3年では2頭→3頭→2頭と、以前から比べると大幅に減少していることが原因とも考えられる。近年の結果だけを見て3歳馬の評価を下げるのは危険だ。

では、どのような3歳馬が来ているのか。

過去5年で馬券になった3歳馬は、以下の3頭。

14年 2着 ヌーヴォレコルト(オークス1着)
15年 3着 タッチングスピーチ
17年 1着 モズカッチャン(オークス2着)

連対した2頭は、その年のオークスでも連対していた。2013年1着のメイショウマンボはオークス馬であり、12年2着のヴィルシーナはオークスで2着だった。

逆に、エリザベス女王杯で凡走した3歳馬にも共通点がある。

14年 6着 ショウナンパンドラ
15年 8着 クイーンズリング
16年 4着 パールコード
17年 8着 リスグラシュー
17年 12着 ディアドラ

以上の5頭は、全てその年の秋華賞で連対していた。しかしオークスでは4着以下に敗れていたか、出走していなかった。

秋華賞が行われる京都内回り2000mと、京都外回り2200はコース設定や求められる適性がまったく違う。むしろオークスのほうがエリザベス女王杯に直結しているのだ。

今年出走する3歳馬はクロノジェネシスシャドウディーヴァラヴズオンリーユーの3頭。中でもオークス馬ラヴズオンリーユーには特に注目しておきたい。

矢作芳人調教師

【矢作芳人調教師のコメント】
■前走オークスを振り返って
忘れな草賞を使ってから少し上昇していたので、まあまあ結構自信はありましたし、期待通りのレースぶりだったと思います。

■経験のない多頭数だったが
特に問題はありませんでした。それよりも東京への輸送とかそういう部分など課題はあったと思いますが、色々と工夫したこともあり、全てクリアしてくれました。

■現在の一番の長所
よく「足の速いところ」と言っていますが、瞬発力ではないでしょうか。

■この中間の過程
秋華賞自体が調整過程上ギリギリだったので、まあ蹄の炎症というのは本当に一過性のもので2,3日のものですけれども、入厩直前にそれがあったので、ちょっと迷ったんですけれども、「ここはやめるべきだ」と判断しました。その後は非常に順調で、まああまり普段順調ではない馬なので、とにかくここ1カ月入厩後、非常に順調に予定通りの調教メニューをこなせたということが何よりだと思っています。

■他の馬と比べて調整は難しいのか
いやいや、どの馬も難しいですから。そんなに「あの馬だから」というのは無いですけれども、ちょっとアクシデントが多いなとは思いますね。

■1週前追い切りについて
動きは素晴らしかったと思います。本当に走るなと、素質の高さを感じた動きでした。

■最終追い切りの内容
「55秒、馬なり。息を整えるだけで、鞍上はなにもリアクションを起こさなくていいから」という指示で、指示通りの追い切りだったと思います。

■追い切り直後の馬の状態
いや、まだ確認できていません。本当にまだ追い切りが終わったばかりなので。

■春から大きく変わった部分
変わったのは、やはり馬体ですね。いい筋肉がついてひと回り大きくなりましたし。昨日の時点での馬体重が480キロ、この後レース、輸送その他で減ったとしても、大体+20キロくらいで出す計算になると思いますが、それでいいと思っています。

■しっかりとこの秋は実になっているということですね
そうですね。飼い葉食いが春に比べるとずいぶん良くなってきたので、その点では楽ですね。

■京都外回り2200mについて
初距離ですが1600mで勝ち1800mで勝ち、2000mで勝ち2400mで勝ち、それで2200mと。イメージとしては、すごく合っているんではないかと思っています。

■去年リスグラシューで勝ち連覇がかかり、思い入れが強いのでは
連覇どうこうはあまり意識していませんが、やはりこれからラヴズオンリーユーも古馬になって、リスグラシューのような存在になれる器だと思ってますし、そのステップとしてこのレースを勝てたらいいなというふうに考えています。

■世界を意識できる走りができればということですね
そうですね、やはりもっともっと上を見ているので。そういう走りを期待しています。

■ファンへのメッセージ
休み明けということで心配されている方も多いと思いますが、ウチとしては早めに帰厩させて、実にその後順調に来ましたので、彼女の能力は出してくれるんじゃないかと思っています。応援よろしくお願いいたします。