【3歳馬情報】超良血ディープ産駒が父の相棒とデビュー!

今週から中山開催が始まる。春のクラシックの足音も聞こえる中、挑戦権を賭けた前哨戦もメンバーが揃いだしている。未勝利戦でも良血ディープ産駒などが登場し、注目のレースは多い。厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

◎2月27日

●マーガレットS(オープン、阪神芝1200m)

アスコルターレ(牡、ドゥラメンテ×アスコルティ、栗東・西村厩舎)
2歳戦開幕週の新馬戦で勝ち上がった馬。2走前のオープンもみじSでは、好位から差し切りを決めている。前走の朝日杯FSは大敗したが、相手が強かったうえ、マイルの距離も長かった。1400mの新馬戦を先行し好タイムで勝った内容から、初めての1200mも走れる下地はある。G1で戦った経験を生かしたい。

マイネルジェロディ(牡、スクリーンヒーロー×マイネエレーナ、栗東・西園厩舎)
新馬戦は、アスコルターレと半馬身差2着。デビュー3戦目の未勝利戦では、後に重賞上位のエイシンヒテン、スーパーホープ以下に4馬身の差をつける楽勝で、評価を大きく上げた。その後不安が出て休養。復帰後は、かかる面を見せ崩れることもあったが、前走のように落ち着いてレースを運べれば、オープンでも通用する力はある。

●水仙賞(1勝クラス、中山2200m)

カランドゥーラ(牡、モーリス×ラストグルーヴ、美浦・藤沢和厩舎)
祖母がエアグルーヴ(G1を2勝)、半兄ランフォザローゼス(重賞2着2回)、半姉レッドルレーヴ(フラワーC2着)という血統から、POGでも人気になった一頭。初勝利に4戦かかってしまい、格上げ初戦の葉牡丹賞も5着に敗れている。兄姉は春の重賞で2着に来ており、弟もそろそろ真価を発揮していい頃だ。

●未勝利・中山芝2000m

アシュラム(牡、キズナ×カメリアローズⅡ、美浦・藤沢和厩舎)
藤沢和厩舎らしく派手な時計は出ていないが、見栄えする馬体でダイナミックな動き。距離は2000m以上あっても良さそう。遅れてきた素質馬が、ここからダービー路線に乗ることを目論む。鞍上はルメール騎手。

●未勝利・中山芝1800m(牝馬限定)

クライミングリリー(牝、ディープインパクト×コンテスティッド、美浦・国枝厩舎)
全兄にギベオン(中日新聞杯勝ち)、サトノフウジン(6戦3勝)がおり、新馬戦は1番人気に推されたが結果は8着。直線で不利があり、最後までハミを取らなかったということから、走る気も無かったようだ。調教では、オープンのサクセッションと併入するなど初戦時より良化。国枝厩舎は2戦目で激変する馬が多く、アカイトリノムスメも新馬7着の後、2戦目から3連勝している。この馬も、注目の2戦目だ。

♦2月28日

●すみれS(オープン、阪神2200m)

ディープモンスター(牡、ディープインパクト×シスタリーラヴ、栗東・池江厩舎)
夏の小倉デビュー予定も、レース前に放馬して競走除外。改めて秋にデビューし、新馬戦を快勝。2戦目は脚を余す形で2着惜敗も、前走の梅花賞は余裕をもって勝ち上がっている。重賞に出ても好勝負できそうだが、堅実にオープン特別をターゲット。ここを勝ってクラシック戦線に臨みたい。

●デイジー賞(牝馬限定1勝クラス、中山芝1800m)

アルコディオーサ(牝、ディープインパクト×ナスケンアイリス、美浦・手塚厩舎)
半兄に東京大賞典、南部杯でJRA勢を相手に3着と善戦した実績を持つモジアナフレイバーがいる。昨秋の東京の新馬戦でデビューし、先行勝ち。続くベゴニア賞は最後方からの競馬で、追い込むも5着と少々を脚を余した観もある。好位で競馬ができれば、1勝クラスでも好戦可能だ。

ダノンシュネラ(牝、ドゥラメンテ×ラッドルチェンド、栗東・池江厩舎)
半姉テルツェットは5戦4勝、現在3連勝で売り出し中。ダノンシュネラも新馬戦を勝った時は、早くもクラシックの名が出るほど期待されたが、その後2戦は5、6着と伸び悩んでいる。約3か月間隔を開け、どこまで成長したか確認したい。

●1勝クラス・中山芝1600m

ジュリオ(牡、リオンディーズ×ヒストリックレディ、美浦・木村厩舎)
近親にハープスターなどかいる血統。昨春には、関東のノーザンF生産馬の中でもトップクラスの評判もあった。その後不安が出て夏デビューは延期。9月の中山でデビューを果たし、新馬戦はハナ差2着。結局勝ち上がりに3戦を要したが、気性を考慮して稽古は攻め切っておらず、馬体も持て余し気味。真価発揮はこれからと思われ、伸びしろは十分だ。折り合いがとれれば、格上げ初戦でも好勝負になる。

●未勝利・中山芝1600m

トゥールアンレール(牝、ディープインパクト×トゥーピー、美浦・木村厩舎)
ディープインパクト産駒で小柄な牝馬。華奢なところはあるが、稽古からバネある軽い走りを見せていた。12月6日の中京でデビューし、1番人気に推されたが4着に敗れている。今回はそれ以来の一戦で、馬場の綺麗な開幕週を狙って、ここから復帰する。今の未勝利クラスなら素質でクリアしたい。鞍上はルメール騎手。

●未勝利・阪神芝2000m

ザレストノーウェア(牡、ディープインパクト×ミュージカルウェイ、栗東・友道厩舎)
全姉ミッキークイーン(オークス、秋華賞勝ち馬)。セレクトセール3億8880万円(税込)で、大塚亮一氏が落札した。姉がG1馬の血統に、友道厩舎所属もあってPOGでは大人気となった。昨秋の菊花賞デーでデビューする予定だったが、軽い骨折で放牧。故障も癒え、待望のデビューを迎える。調教は目立たないが、時計を出す毎に少しずつだが前進は感じられる。鞍上は武豊騎手を予定。

●未勝利・阪神芝1800m(牝馬限定)

ミスフィガロ(牝、ディープインパクト×ミスアンコール、栗東・友道厩舎)
全兄はダービー馬ワグネリアン。昨秋の京都でデビュー。結果は3着も、ディーインパクト産駒らしく後方から素晴らしい末脚を披露した。しかし2戦目は確勝と見られたが、好位から伸びず6着と成績を下げてしまった。立て直しての一戦で、初戦の脚を使えれば勝ち負けになるはずだ。