【3歳馬情報】秋には台風の目に!?飛躍を狙う良血馬が東京1勝クラスに登場!

いよいよダービーウィーク。2020年生まれの馬たちにとっては総決算とも言える1週間が始まる。そんな中、ダービーには間に合わなかったものの、秋の飛躍を狙う良血馬たちが今週続々と登場する。今回も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が注目馬を紹介していく。

◆5月27日


●1勝クラス・東京芝2400m

レヴォルタード(牡、エピファネイア×バウンスシャッセ、美浦・手塚厩舎)
2戦目の東京芝2000m未勝利戦を1分59秒4の好タイムで勝利。休養明けの弥生賞は4番人気に支持されたが、他馬との決め手比べで劣り6着に終わっている。その後は馬体回復に時間をかけ、当レースに出走予定。

「瞬発力に秀でたタイプではなく、スタミナ豊富なステイヤーの印象。重賞初挑戦の弥生賞は見せ場なく終わったが、夏を越して秋になれば長距離路線で花開く可能性もある」と記者の話。母は同時期のオークスで3着と好走。クラスは違えど、同じコースで好結果を出したい。

ローレルキャニオン(牡、ジャスタウェイ×キャンブロック、栗東・須貝厩舎)
ダートの新馬戦で勝ち上がったが、1勝クラスで苦戦し、2走前から芝に転向。前走の新緑賞では、単勝1・2倍のサスツルギを少差まで詰める2着と好走した。東京の長距離戦で、今度も好勝負だ。鞍上はデムーロ騎手。

●1勝クラス・東京芝1400m

ハーエクセレンシー(牝、ダイワメジャー×ハーエミネンシー、美浦・大和田厩舎)
2走前の未勝利戦は、メタルスピード(2戦後の皐月賞4着)から少差の2着に入線し、キョウエイブリッサ(朝日杯FS4着)に先着。この結果から前走は好勝負必至と見られていたが、レース前に外傷を負い出走取り消しとなってしまった。幸いにも回復は早く、当レースに出走予定。2走前だけ走れば、勝ち負けになる。鞍上は石橋騎手。

ケイデンシーマーク(牝、ロードカナロア×インダクテイ、栗東・安田隆厩舎)
全兄ケイデンスコール(重賞3勝)、半兄インダストリア(ダービー卿CT勝ち馬)。マイルの新馬戦でデビューし2着。その後マイル戦5着、1800m戦3着で、前走は1400m戦。距離短縮が良かったか、外から豪快な差し切りを決めている。

「休養を挟んで向かえた前走は馬体がひと回り大きくなり、成長を感じさせる気配。奥手の血筋ということもあって本番はこれから。初距離の前回が快勝だったように1400mは適性が高い」と記者の話。今回も前走と同じ1400m戦。東京コースなら、末脚を生かせるだろう。鞍上はレーン騎手。

ディナトセレーネ(牝、レッドファルクス×ダイワミランダ、美浦・尾関厩舎)
初勝利後の3戦は掲示板に載っていないが、アルテミスS、アネモネSともに勝ち馬から0・4秒差と大きく負けていない。「祖母にダイワスカーレットがいる血統。まだ芯が入っておらず、現状は良馬場が条件。手前の変換がスムーズでなく課題は残すが、この血筋だけに距離は短くなって真価発揮か」と記者の話。鞍上は横山武騎手。

●1勝クラス・京都ダート1400m

オールアイウォント(牝、マインドユアビスケッツ×ハシッテホシーノ、栗東・森田厩舎)
母はフローラS3着など芝で活躍。本馬も芝でデビューし、4,2着と好走したが、3戦目からはダートへ向かい3、2、1着。格上げ初戦の前走は芝に戻して4着に敗れると、鞍上のアドバイスから再度ダートへの出走となる。切れ味は無いものの、末脚にしぶとさはあり、好位追走から粘り込みたい。鞍上は松山騎手。

●未勝利・東京芝1800m

ディバイングレース(牝、キタサンブラック×シンハディーパ、美浦・蛯名厩舎)
3月4日の未勝利戦でデビュー。結果は6着も、経験馬相手を考えれば悪くない。そして2戦目の前走は一叩きして変わり身を見せ、勝ち馬にクビ差まで迫った。管理する蛯名厩舎は、先日の京王杯SCで初の重賞勝ち。厩舎の勢いも味方につけ、初勝利を挙げたい。

●未勝利・京都芝1400m

リッスンアップ(牝、リアルスティール×リッスン、栗東・藤岡厩舎)
半姉にタッチングスピーチ(ローズS勝ち馬)、半兄にサトノルークス(菊花賞2着)がいる良血馬だが、本馬は4戦して未勝利。掲示板に載ったのも2走前の4着一度のみと苦戦している。ただ4戦のうち、唯一良馬場だった3走前は着順こそ7着だが、勝ち馬から0・5秒差。稍重~重馬場では勝ち馬から離されており、レース当日が良馬場ならチャンスもある。

●未勝利(牝馬限定)・京都芝1800m

スカーレットアリア(牝、ロードカナロア×ダイワスカーレット、栗東・安田翔厩舎)
GⅠ4勝の名牝ダイワスカーレットの仔。血統から注目度も高かった2月小倉の新馬戦は1番人気に支持されたが、後方から脚を伸ばせず8着と見せ場も無かった。

前走後はケアに時間をかけ、約3か月半ぶりの実戦。まだ弱いところもあって調教も時計は出てないが、血統馬らしく2戦目の変わり身を見込みたい。

◆5月28日


●白百合S(リステッド)・京都芝1800m

ワンダイレクト(牡、ハービンジャー×ワントゥワン、栗東・藤岡厩舎)
弥生賞3着で、皐月賞に出走。重馬場に苦しんだか、後方で見せ場なく終わってしまった。弥生賞のゴール前で脚が鈍ったように、2000mの距離も長かったイメージ。1800mのリステッド競走なら勝ち負けになる。

セオ(牡、スピルバーグ×ルーラ、栗東・上村厩舎)
前走の1勝クラスはレーベンスティールを競り落としての勝利。そのレーベンスティールはデビュー戦でソールオリエンスと一騎打ちの2着、5月14日の未勝利戦は5馬身差楽勝の素質馬である。2走前のすみれSは5着とリステッドレースで敗れているが、前走内容から今度は好勝負に持ち込みたい。

●1勝クラス・東京ダート1600m

ミラーオブマインド(牡、マインドユアビスケッツ×エミーズスマイル、美浦・新開厩舎)
3走前のカトレアSでは、コンティノアール(UAEダービー3着)と半馬身差の2着。この結果なら1勝クラスでは上位のはずだが、次走は14着大敗。狭いところに入り、馬が嫌気を出したようだ。ブリンカーを着用した前走は3着としっかり巻き返している。スムーズな競馬ができれば、今度も上位候補だ。鞍上は横山和騎手。

●未勝利・東京ダート2100m

コルサファターレ(牡、ダンカーク×カールファターレ、美浦・中川厩舎)
半兄にシークレットラン、アドマイヤルプスと2頭のオープン馬がいる。3戦して2、2、3着と着順は安定しているのだが、1着馬とのタイム差が一戦毎に離れてきているのは気がかりだ。これまで3戦は全て1800mだが、今回は2100m戦。距離延長で上昇を見せたい。

◆2歳馬新規入厩


コルレオニス(牡、レイデオロ×ヒストリックスター、栗東・友道厩舎)
半姉パープスター(桜花賞勝ち馬)

ドゥマイシング(牡、ドゥラメンテ×フォースタークルック、栗東・矢作厩舎)
母は北米GⅠ勝ち馬。セレクトセール2億2000万円(税込)

アスクワンタイム(牡、ロードカナロア×ディープインアスク、栗東・梅田厩舎)
半兄ファンタジスト(重賞2勝)、半姉ボンボヤージ(北九州記念勝ち馬)

クセノポン(牡、ハーツクライ×アレイヴィングビューティ、栗東・中内田厩舎)
母は北米GⅠ2勝。セレクトセール1億8700万円(税込)

ロカブラン(牝、ロードカナロア×ムードインディゴ、栗東・吉田厩舎)
母は府中牝馬S勝ち馬、秋華賞2着。半兄ユーキャンスマイル(重賞3勝)、半姉ルビーカサブランカ(愛知杯勝ち馬)

ミナデオロ(牡、レイデオロ×ゴールデンドックエー、栗東・藤原英厩舎)
半兄アルバートドック(重賞2勝)、リライアブルエース(中京記念3着)

ローザサンリヴァル(牡、ルーラーシップ×ローザブランカ、栗東・高野厩舎)
半姉スタニングローズ(秋華賞勝ち馬)