【2歳馬情報】菊花賞馬を兄に持つコントレイル産駒など良血馬がデビュー!

5月の頭から始まった7週連続G1もついに今週末で終わりを迎える。春のG1レースでは新たな主役が次々と誕生したが、一方で次世代の主役になるべく新馬がレースへ挑んでいく。今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が素質馬を紹介していこう。

◆6月14日

●東京芝1600m(牝馬限定)

ドリームコア(牝、キズナ×ノームコア、美浦・萩原厩舎)
母は7勝(香港Cなど)。兄シルバーレイン(現2勝)、おばクロノジェネシス(有馬記念など)。1週前追い切り(以降も時計は、主に1週前のもの)はウッド6F81秒7-11秒4。「追われてからの脚が目立っており、母譲りの優れた瞬発力が武器となりそう。両親の血統から、中距離までは持つ」と現地記者の話。鞍上はレーン騎手の予定。

オラヴィンリンナ(牝、シルバーステート×サイマー、栗東・吉岡厩舎)
兄サンライズジパング(5勝、みやこSなど)、姉サヴォンリンナ(現2勝)。追い切りは芝コースで5F67秒台、1F12秒前半。5月24日のCWでは6F81秒3-12秒2と上々の時計が出ている。鞍上は菅原明騎手の予定。

シックスリングス(牝、エピファネイア×ベストクルーズ、栗東・中内田厩舎)
母は3勝(阪神JF3着)。近親ニッポーテイオー(天皇賞・秋など)。2週前は遅れたが、1週前はCW6F82秒7-11秒5で併せた相手に優勢と、デビューへ向け上昇している。

●東京芝1400m

ハミングディスト(牝、ミスターメロディ×ハミングデイズ、美浦・嘉藤厩舎)
祖母エイムアットビップ(阪神JF3着)。追い切りはウッド6F80秒9-11秒7と、6月5日の美浦ウッド2歳6Fの一番時計をマークしている。

●阪神芝1200m

サトノボヤージュ(牡、Into Mischief×ジョリーオリンピカ、美浦・田中博厩舎)
母はブラジルGⅠ勝ち馬。1週前はウッド6F80秒7-11秒5、2週前のウッド6F81秒5-11秒2も目立ち、初戦から好勝負に持ち込めるデキにある。鞍上は坂井騎手の予定。

ダイヤモンドノット(牝、ブリックスアンドモルタル×エンドレスノット、栗東・福永厩舎)
母は4勝。兄ゾンニッヒ(現6勝、ダービー卿CT3着)、おじマカヒキ(日本ダービーなど)。追い切りは坂路53秒7-12秒0で、特に1F12秒0は光る。

●函館芝1000m

カイショー(牝、スワーヴリチャード×アルモニカ、栗東・長谷川厩舎)
母は2勝。近親ワールドプレミア(天皇賞・春など)。1週前の函館芝コースは軽めだが、5月21日の坂路で52秒3-11秒7と、終い1Fに秀逸の時計が出ている。

◆6月15日

●東京芝1600m

ユマハム(牡、コントレイル×カルティカ、美浦・田中博厩舎)
兄アスクビクターモア(菊花賞など)。セレクトセール2億7500万円(税込)。1週前のウッドで6F80秒7-11秒4の好時計。「坂路とウッドチップで入念な乗り込み。時計も水準以上で、良血らしく非凡な素質がある。兄は長距離でGⅠを獲ったが、父がコントレイルに変わってどんなタイプに出るか注目」と記者の話。鞍上は横山典騎手の予定。

リアライズシリウス(牡、ポエティックフレア×レッドミラベル、美浦・手塚厩舎)
母は1勝。おじルルーシュ(アルゼンチン共和国杯)。追い切りはウッド6F83秒5-11秒2と、終いの時計が特に目立っている。

●阪神芝1800m

サレジオ(牡、エピファネイア×サラキア、美浦・田中博厩舎)
母は4勝(府中牝馬S)。おじサリオス(朝日杯FSなど)。1週前はウッド6F81秒1-11秒5、2週前にはウッド6F78秒8の速い時計も出ている。「500キロ前後の大型馬。きっちりと追い切りを消化し、抑えながらも好時計。やればやるだけ時計は出そう。器は大きく、将来が楽しみ」と記者の話。鞍上はルメール騎手の予定。

スマートプリエール(牝、エピファネイア×スマートレイアー、栗東・大久保龍厩舎)
母は9勝(京都大賞典など)。兄スマートワイス(現3勝)。2週前の坂路で52秒8-12秒0、1週前のCWで6F80秒4-11秒1と好タイムを連発している。鞍上は武豊騎手の予定。

ザタイムハズカム(牝、キタサンブラック×ワッツダチャンセズ、栗東・福永厩舎)
母は北米GⅠ勝ち馬。CWでも好追い切りを見せていたが、1週前の坂路でも52秒8-11秒9と、特に終い1Fが強烈だ。鞍上は川田騎手の予定。

ブラックコーラル(牡、キタサンブラック×アドマイヤマリン、栗東・清水久厩舎)
母は2勝。兄アドマイヤロブソン(4勝)。追い切りはCW6F82秒8-11秒7。厩舎は違うが、6月の1800mデビュー、キタサンブラック産駒、サンデーレーシング所属、そして鞍上予定は北村友騎手とくれば、ダービー馬クロワデュノールを思い起こさせる。

ローベルクランツ(牡、サトノダイヤモンド×ブルーメンクローネ、栗東・小林厩舎)
母はJRA2勝、地方所属時3勝。祖母ブルーメンブラット(マイルCSなど)。追い切りはCW6F82秒9-11秒2。特に終い2F11秒4-11秒2は評価したい。鞍上は松山騎手の予定。

パウンドフォーワン(牡、コントレイル×マダムクレアシオン、栗東・田中克)
母は1勝。おじロジャーバローズ(日本ダービー)。2週前までの時計は目立たなかったが、1週前はCW6F81秒9-11秒4の時計を出し、デビューへ向け大きく前進している。鞍上は坂井騎手の予定。

●函館芝1200m

アニマレイ(牡、ニューイヤーズデイ×ガルデルスリール、栗東・須貝厩舎)
母は2勝。姉モリアーナ(紫苑S)。1週前は函館ウッドで6F69秒台だが、5月21日のCWでは6F78秒8-11秒6の猛時計を出し、脚力をアピールしている。

◆2歳新規入厩

アクロフェイズ(牡、ロードカナロア×クルミネイト、栗東・奥村豊厩舎)
兄アルテヴェローチェ(現2勝、サウジアラビアRC)

エンタイスドの23(牝、エピファネイア×エンタイスド、栗東・福永厩舎)
姉エリカエクスプレス(現2勝、フェアリーS)

ルミテュット(牝、ルヴァンスレーヴ×ユキチャン、美浦・萩原厩舎)
母は5勝(関東オークスなど)。兄アマンテビアンコ(現3勝、羽田盃)

※現役馬の成績は、6月6日現在