水上学の血統トレジャーハンティング

日曜京都11R 菊花賞(G1)(芝3000m)

◎本命馬
②グレイル
牡3、栗東・野中厩舎、岩田騎手

未知の3000m。それゆえ、血統の領分がかつてはフィーチュアされた。春に開花しなかったスタミナ血統を発掘すれば、それでよい配当が取れた時代があった。しかし路盤整備が変わり、馬の質も変わった。日本の血統地図も変わった。近年の菊花賞も大きく様変わりしている。

近年のポイントとして挙げられるのは、良馬場であればラスト1000mのスピードの持続力が求められることだ。スローであっても早い地点からレースが動くし、マクリ合いになることもある。後ろから行くにしても、直線一本では届かない。
これを反映した近年の血統傾向が「母の父がダートマイル以下血統、あるいは芝スプリント血統」であること。この10年、オウケンブルースリやトーホウジャッカル、あのキタサンブラックなどを代表に、枚挙に暇がない。距離がもつもたないは父方である程度判断し、母の父は距離適性ではなく、性能を見るために使うべきと考える。

今年は②グレイルに白羽の矢を立てた、父ハーツクライは現役JRA種牡馬の中でトップクラスのスタミナ型であることは言を待たない。そして母の父ロックオブジブラルタルはデインヒルの血を受けた快速芝短距離血統。近親にブラックホークがいる牝系に、サクラローレルを出したレインボウクエストが絡んでいる。天皇賞となると話は別だが、菊花賞なら届く。前走はかなりコンディションが悪かったそうだが、それでいて直線伸びた脚に岩田騎手は驚いたそうだ。今回は絶好の枠。大一番で最後の一冠を掴む。

$お宝馬
⑱グローリーヴェイズ

グレイルを本命兼お宝馬でもいいのだが、せっかくのG1、さらなる穴馬を挙げておく。
枠は最悪だが、この馬は母父スウェプトオーヴァーボードで前述の条件にハマるし、メジロ牝系のスタミナも眠る。春に重賞で健闘を続けており、一介の上がり馬よりは上だろう。佐渡Sのラップもおあつらえ向きだ。

相手上位は⑨エタリオウ⑤エポカドーロ④ジェネラーレウーノ。いずれも条件を満たす。押さえは③ブラストワンピース、いにしえの?菊花賞タイプ⑦ユーキャンスマイル⑫フィエールマン、個人的には厳しいと思うが、グレイルと同父で御用達のロベルト系を母に持つ⑬タイムフライヤー⑯ステイフーリッシュまで手広く。