小崎綾也騎手インタビュー(前半)はコチラ⇒

ブランクが強みになるよう努力を そして、下半期は海外へ

小崎綾也

-:ただ、「経験」という言葉があったように、やっぱり乗る数自体も、同期と比べる絶対的な差は付けられている訳ですよね。

小:そうですね。今は4年目で、実質2年くらいしか乗れていなくて、やっぱり経験値の少なさを感じるので、そこは取り戻していきたいというか……。焦ることではないと思いますが、経験値が欲しいという意識は自分の中ではあります。

-:今も体力的に工夫をされていることありますか?

小:普段の体づくりはしっかりする方だと思います。トレーナーさんがいたりだとか、自分で体に向きあったり、ケガをしてから、なおさらケアはシッカリするようにはしています。むしろフィジカル面は気にしていないですね。いざレースに行った時の体の使い方だとか、それこそ馬に乗る経験値が足りないとは感じます。

-:そこは、時間と場数で消化しかざるを得ないところですね。

小:そうですね。勢いのある減量もいますし、上の先輩方もしっかり乗れる先輩方ばっかりなので、できるだけもらったチャンスを活かさないといけないというのもあります。自分でチャンスをもらいに行くのも大事かなと思うので、今は頑張らないといけない時期だと思っています。

小崎綾也

▲初勝利から約3年 転機の一年となるか(写真は父である小崎憲調教師と)

-:体づくりはどういうことをされているのですか?

小:北海道にいる時は、トレーナーさんに1週間に1回、関東から来てもらっています。来てくれる時はトレーニング1日とケアが2日くらいと。栗東にいる時は、トレーナーさんと他にも理学療法士さんがいます。

-:ケガをされてからの方が体づくりの意識は高まりましたか?

小:ケガをしたところがあると、患部に負担が掛かりやすくて、どうしても張りが出たりします。それに気を遣って他のところにも負担が掛かりやすいので、せめて体だけは万全にしてレースに行こうかなと思っていますので、できる準備はしたいなと。

-:具体的にはどんな運動でしょう。

小:北海道では水曜日に特に下半身のトレーニングで攻めることが多くて、調教も多くて毎朝乗っているので、トレーニングは1週間に1日だけにしている感じです。どうしてもたくさん乗ると腰に負担が来たり、腕も疲れたりします。脚も毎日張りがあるので、トレーニングは1日だけにして、あとは柔軟性を求めたり。

そもそもデビューする前からやってもらっている人で、僕の体のことも分かってくれていますし、他にもジョッキーをたくさん見ていて、ジョッキーのことを分かっているというのも強みかなと思います。その人はどちらかと言えば、ジョッキーの動きに繋がるようなトレーニングをしてもらっているのと、それ以外のところのトレーナーさんは、基本的な面をつくってもらったり、色々なトレーニングを兼用しているところもあるので、アプローチを変えて体づくりをしています。

「動作の解析というか、動きの研究はけっこうしているほうだと思います。色々なジョッキーそれぞれに良さがありますし、体のつくりが違うのもあるので。でも、やっぱり上手いジョッキーというのは、要所、要所の良いところ共通点があるので」


-:自身のフォームについてはどう思われますか?

小:たくさん綺麗な方がいますし、もっと綺麗なフォームを見習いたいですし、馬を動かせるフォームも見習いたいです。

-:最近、目標になる、参考にしている人はいますか?

小:動作の解析というか、動きの研究はけっこうしているほうだと思います。それは、トレーナーさんとも研究しながらやっているのですが、色々なジョッキーそれぞれに良さがありますし、体のつくりが違うのもあるので。でも、やっぱり上手いジョッキーというのは、要所、要所の良いところ共通点があるので、その要所を掴んで自分の体の形にあったフォームで乗れたら良いかなと思っています。ただ、実際は馬乗りには正解がないというか、本当にたくさん勝っている先輩方でも、まだこれから上手くなりたいと思っている先輩もいます。やっぱり正解がない分、研究しながらシッカリやって行きたいですね。

-:解析して、上手い人たちに共通する良さというのはどこですか?

小:それは、研究した成果なので秘密にしたいところです……。

-:是非、後でこっそり教えてください。今後の目標、展望はありますか?

小:やっぱり経験値が少ないと思うので、たくさん乗せてもらってそれを一つずつしっかり自分のものにして、それで勝ちを積み重ねていければ良いかなと思っています。通算100勝には近付いてきて、100勝をすぐに取りたいという思いもあるのですが……。

-:経験という言葉が何度も出てきたように、今年はそれがテーマですね。

小:そうですね。経験がけっこうテーマというか、4年目なので、一つ一つモノにしたいなと。

小崎綾也

-:自身の乗り方でどの辺りがセールスポイントですか?

小:馬から感じ取るものをしっかり感じて、活かせるように思っています。普段から馬に乗ることが好きなので、調教も楽しいですし、馬とのコンタクトを活かしたいですね。

-:馬によってケガを経験してしまっていますけど、その馬を好きな気持ちをなくさないで欲しいですね。

小:馬に乗りたくないと思ったことはまだなくて、ケガをして馬から離れて、馬に乗れない期間が多かったので、むしろ久しぶりに乗ったり、乗れなかった期間の分、いま乗ることの幸せを感じますし、馬に乗れる喜びを感じますね。

-:乗れていない分、人一倍そういう所を感じる部分があるかもしれませんね。

小:そうですね。

-:分かりました。下半期も頑張って下さい。

小:ありがとうございます。経験と成果が結びついて行けば良いかなと思います。

-:ありがとうございます。

~インタビュー後、小崎騎手がオーストラリア長期遠征を発表~


現地のトップステーブルとして知られるクリス・ウォーラー厩舎に所属。海外渡航届を提出しており、8月24日から少なくとも年内いっぱいは現地に留まる模様。

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