新馬戦も数が少なくなり、今週は東西でダート1800m戦が一つずつあるのみ。そこで芝狙いの馬は未勝利戦デビューも目立ってきたが、先週はついにG2の弥生賞でデビューする馬も出てきた。これは「森厩舎だから」というのが大きな理由だろうが、それにしても芝の新馬戦を一つくらい設けてもいいと思うのだが。

土曜日は、阪神でダート1800mの新馬戦。エペルネ(牝3、栗東・松田国厩舎)は、ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスのG1きょうだいや、ダノンシャンティ(NHKマイルC)が出ているバラード一族の一頭。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、CWで5F68秒、上がりは12秒後半。ディキディキに少差遅れたが、大きく追走したもので心配はない。

そのディキディキ(牡3、栗東・松田国厩舎)は、1週先のレースを目標にしているが、除外を考慮して、ここから投票していく。母の弟にハギノハイブリッド(京都新聞杯)がいる。5Fの時計は、相手を大きく先行したこともあり、併せたエペルネより1秒程度遅いが、手応えはこちらのほうが上だった。メモリーコロネット(牝3、栗東・大久龍厩舎)は、アーモンドアイ、ステルヴィオなどオープン馬を既に8頭出しているロードカナロアの産駒。1週前に坂路で54秒0-12秒5、2週前も53秒2-12秒6と終いをしっかり伸ばし、順調に仕上がってきている。

アドラータ(牝3、栗東・大久龍厩舎)は、一杯に追われて坂路53秒7-13秒5と平凡だが、兄姉5頭のうち2頭が新馬勝ち、1頭が2戦目で勝利と早くに結果を出しており、この馬もレースで変身を見込みたい。マグナレガーロ(牡3、栗東・角居厩舎)は、母がリビアーモ(6勝)。翌週のレースが目標だが、除外を考えて1週前のここから投票していくようだ。そのためCW5F70秒と時計は平凡も、まだ本数が少ないので、今週は時計も詰めてくるはずだ。

未勝利戦では、阪神の芝1800m戦で、リアルスティール(ドバイターフ)の半弟ジンゴイスト(牡3、栗東・矢作厩舎)が出走予定。坂路52秒6を楽にマークと、血統馬らしい動きを見せている。なお翌日の中京2000mに回る可能性、更に仕上がり具合によってはデビューを翌週以降に持っていくこともあるようだ。

日曜日は、中山でダート1800mの新馬戦。シールート(牡3、美浦・古賀慎厩舎)は、近親に1000万、1600万と連勝中のスマートダンディー(現4勝)がいる。「前向きさもあるが、中距離までこなせそうなタイプ。乗り込んで動きも良くなってきたし、使っていけばもっと良くなる」と古賀慎師。美浦ウッド69秒台も、上がりは馬ナリで13秒を切っており、動きは良好だ。

マイネルトワイス(牡3、美浦・尾関厩舎)は、京都記念でG1馬4頭を破ったクリンチャーと同じディープスカイ産駒。「速い脚というより持続タイプで、母系もダート血統。力のいる中山も向きそう」と尾関師。Dコースで追われ、5F67秒台を馬ナリでマーク。ダートコースで動けたことで、初戦のダート戦も楽しみになってきた。 プレシャステソーロ(牡3、美浦・畠山吉厩舎)は、近親にプレミアムプリンス(4勝)「体質的にしっかりしてないところがあり、じっくりと調整。両親の血統からも中距離に適性がありそう」と畠山吉師。1週前はウッドで5F71秒、上がり14秒台と崩れたが、その前には5F68秒台もマークしており、それほど気にしなくて良かろう。

アイアムオパール(牝3、美浦・奥平雅厩舎)は、母がアイアムネオ(フェアリーS2着)。ウッド68秒台、上がり13秒台と目立たないものの、一杯に追っていないので水準レベルにはある。ロンサール(牡3、美浦・尾形和厩舎)は、半兄にブレスアロット(現5勝)。ウッド4F55秒台と軽めだが、その前までは5Fから水準の時計を出しており、仕上がりは進んでいると見て良さそうだ。