マイペースの逃げ、ゴールドメダリオンが4馬身差の完勝劇

ゴールドメダリオン

14年8月24日(日)2回小倉8日目5R サラ2才新馬(芝1800m)

ゴールドメダリオン
(セ2、栗東・松元厩舎)
父:コンデュイット
母:サワノプリマベーラ
母父:サンデーサイレンス

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パドック周回している馬体をTV画面で観ている。どう見ても人気になっているデスティーノトップは、仕上がった感じのしない体だ。流れる様なラインがサラブレットの理想と常々思うが、真逆の牛型の体型であり、私なら絶対に馬券を買わない馬である。反対に良く見えたのがオールマイアイ。同じく大型馬でありながら、シルエットがいい。しかし現実はゴールドメダリオンが、スタートから誰にも踏まさぬ完勝劇であった…。


上がりの3Fが11.4~11.3~11.8と、ゴールドメダリオンがマークした数字だ。前半の1000mを1.04.3とゆったりの流れで行けている。4角ではオールマイアイ1頭だけが近づいてきたが、3番手とは3馬身ぐらい水を開けていた。そのオールアイマイの接近も、その後は少しずつ離れて行く。そしてラスト1F手前で左ステッキを1発入れたゴールドメダリオンの国分優Jだが、ステッキはその1発だけ。後はオーロラビジョンで後ろの馬を確認しての流し気味でのフィニッシュ。直線はラチ沿いで1頭分だけ、芝がしっかりとある処を通っていた。流し気味での11.8だから、まだまだ余力のある勢いでもあった…。

1番人気のデスティーノトップは、スタートから直ぐに外へ逃げ気味でトミケンナーディルの方へと寄っていき、その外のアスターロマーネタガノロビンソンが進路を塞がれてしまう。その後のデスティーノトップは、2コーナーを3番手の絶好の位置で入っていながら、向こう正面でも何か変な感じだ。3角を廻る時も、1頭だけ手応えが悪くなっていく。皆が押し上げていく4角手前でも手綱を引く様な仕草。脚元を気にしているのかなと思っていたが、どうやら物見が終始激しくてレースにならなかった様子。こんな事があるのがデビュー戦の怖さでもあろう。

直線ではゴールドメダリオンの独走劇と終わってしまっていたが、2着のオールアイマイも直線ではややフラつく様な恰好をみせていたりと、この馬も若さを出していた。この1戦だけでは何も判らない将来性であろう…か。
勝ち馬だけが能力全開であったのは、間違いなさそう…だ。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。