2012年のヴィクトリアM覇者 ホエールキャプチャが引退

2012年のヴィクトリアMなど重賞5勝を挙げたホエールキャプチャ(牝7、美浦・田中清厩舎)が、5月8日(金)付けで競走馬登録を抹消。繁殖入りすることが発表された。

2010年7月、デビュー2戦目に未勝利戦を勝つと、続くオープンの芙蓉Sも連勝。さらにファンタジーS3着、阪神JF2着と早くから頭角を現した。年が明けてクイーンCで重賞初勝利を挙げると桜花賞2着、オークス3着。秋はローズSで重賞2勝目を挙げるが、秋華賞は3着、エリザベス女王杯4着とG1には無縁のまま3歳を終える。

歓喜の瞬間が訪れたのは翌年の春。中山牝馬S5着のあとに挑んだヴィクトリアマイルで好位追走からドナウブルー以下を抑えて悲願のG1初勝利。そこから2ケタ着順が続くスランプに陥るが、翌年のヴィクトリアマイルで12番人気の低評価を覆して2着と復活。秋の府中牝馬Sで久しぶりの勝利を飾ると、翌年の東京新聞杯では牡馬を一蹴して5つ目の重賞タイトルを手に入れた。

最後のレースとなったのは4月11日の阪神牝馬S(9着)。同レース後に4度目のヴィクトリアM挑戦を目指して調整されていたが左前脚を故障。7歳という高齢もあって復帰を断念、引退の運びとなった。今後は生まれ故郷の千代田牧場で繁殖牝馬となる予定だが今年種付けを行うかは未定。

馬主は嶋田賢氏、生産者は新ひだかの千代田牧場。馬名の意味由来は「鯨+捕獲。父名よりペリーの寄港した理由を想像して」。JRA通算獲得賞金額は5億3231万6000円(付加賞含む)。

ホエールキャプチャ
(牝7、美浦・田中清厩舎)
父:クロフネ
母:グローバルピース
母父:サンデーサイレンス
通算成績:30戦7勝(うち地方1戦0勝)
重賞勝利:
12年ヴィクトリアM(G1)
13年府中牝馬S(G2)
11年ローズS(G2)
14年東京新聞杯(G3)
11年クイーンC(G3)

セイクリムズン

▲牡馬の強豪を鮮やかに差し切った2014年東京新聞杯
東京コースには滅法強かった