【宝塚記念】大記録へゴールドシップ・横山典「上から応援したい」

24日、宝塚記念(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。宝塚記念3連覇を狙うゴールドシップ(牡6、栗東・須貝尚厩舎)は、この中間、栗東で実に4度目の騎乗となる横山典弘騎手を背に坂路で追われ、4F52.9-38.2-24.5-12.2秒をマーク。2馬身追走した古馬1000万のアドマイヤランディと同入ながら、馬なりの手応え、脚色の差は明らかに優勢だった。

「芦毛の怪物」はG1・7勝目へ向け着実に前進している。ようやく届いた天皇賞(春)の栄冠。3度目の挑戦でしっかりと手中に収めたあたり、今更だがタダモノではない。横山典騎手とゴールドシップの「阿吽の呼吸」。この中間も毎週栗東へ足を運び、その背に跨がり続けてようやく見つけた信頼の証だ。

かつて伝説と呼ばれる名馬達が、挑戦しようにも達する事が出来なかった偉業が「同一G1・3連覇」。ゴールドシップは3連覇に挑戦するチャンスを得た。いや、挑戦をすべき宿命にあると言ってもいい。ゴールドシップの母父メジロマックイーンは1991~92年の天皇賞(春)を連覇し迎えた1993年、断然の1番人気に支持されながらライスシャワーの前に無念の2着と涙をのんだ。その屈辱を孫が晴らす。今回は母の父メジロマックイーンに照らし合わせてレースを見るのも一つの楽しみ方かもしれない。



6月28日(日)に行われる宝塚記念(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
ゴールドシップに騎乗する横山典弘騎手の一問一答は以下の通り。

●臨戦過程は申し分なし

-:おはようございます。宜しくお願いします。

横山典弘騎手:お願いします。

-:まずは、前走の天皇賞(春)についてお伺いしたいのですけれども。3度目の挑戦で見事な勝利でした。本当に強い勝ち方でしたね。

典:ちゃんと走ってくれたのでね。強かったですね。

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-:ゲートは他馬と同じように出ましたが、位置取りは最初後方からになりました。そのあたりはどうでしたか?

典:破天荒な馬なのでね。破天荒なレースになりましたが(笑)、ほんとうに勝ててよかったです。

-:正面スタンド前で他馬よりもかなり外目にいるのが印象的だったのですが、アノあたりというのは横山ジョッキーの作戦だったのでしょうか?

典:色々考えた中でね。天皇賞は終わったので、宝塚の話をしましょうよ(笑)

-:ええ。この中間、ゲート再審査などもありました。3週間にわたって騎乗されていましたが、この中間の調整過程いかがでしたでしょうか?

典:すこぶる順調ですね。ゲート試験は何事もなく、メンコを着けて目隠しをしたら素直に入ってくれました。本番もそれで行くので、何も心配はしていません。ゲート試験が余計だって声もあるようですが、逆に長くコッチにいれて調整できたのでね。随分動きは良かったですよ。

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▲リラックスした表情で会見に臨んだ横山典弘騎手


-:先週はCWでの調教でしたが、今週は坂路での調教でした。良かったでしょうか?

典:はい。先週もお利口さんだったのですが、今日も先週に増して大人しく、リラックスして走ってくれていました。

-:前回は調教の時でもかなりヤンチャな素振りを見せた、とおっしゃっていましたが、今回はそんな素振りがなかったですか?

典:今回はないですね。乗る時はいつもドキドキしているのですが、今回はホッとしています。

-:そのあたりというのも、横山ジョッキーとの信頼関係が、かなり深まっていると見て宜しいでしょうか?

典:まぁ、信頼関係というより、たまたま機嫌良かったのかな?という感じです(笑)。

●ライバルは自分自身

-:今回、ゴールドシップにとっては3年連続、史上初の同一G1・3連覇という事も懸かりますが、そのあたりどうでしょうか?

典:凄い事ですね。それだけの馬に乗れるなんて光栄ですね。

-:ファン投票でも2年連続で1位に指示された人気も実力もある馬だと思いますが、横山ジョッキーにとってどういった馬ですか?

典:力さえ発揮してくれると凄い馬ですよね。なかなか一筋縄では行かないところも乗っていて面白いです。

-:去年、一昨年と宝塚記念は外枠で勝利しています。ゴールドシップくらいの馬ですと枠は関係ないのかなとも思えますが、敢えて言うなら希望などはあったりしますか?

典:いや、別に何も。なるようになるという感じです。

-:ゴールドシップ大記録達成の瞬間、本当に楽しみにしているファンの方も多いと思います。ファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

典:本当に凄い記録が懸かっているので、僕もゴールドシップの上から応援したいと思いますし、ファンの皆様も応援をお願いします。

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