【4回阪神】カイザーバル…小平奈由木の注目新馬レポート

カイザーバル
(牝2、栗東・角居厩舎)
父:エンパイアメーカー
母:ダンスインザムード
母父:サンデーサイレンス

父はアンブライドルドの後継であり、ベルモントSなどG1を3勝したエンパイアメーカー。米で多数の重賞ウイナーを誕生させた後、2011年より日本で供用されている。フェデラリスト(中山記念、中山金杯)、イジゲン(武蔵野S)に続く大物の登場が待たれる。

母ダンスインザムード(その父サンデーサイレンス)は桜花賞、ヴィクトリアマイルなど重賞を4勝。その兄姉にエアダブリン(重賞3勝)、ダンスパートナー(オークス、エリザベス女王杯)、ダンスインザダーク(菊花賞)がいる超一流のファミリーだ。ダンスファンタジア(フェアリーS)やシャドウダンサー(現4勝)が同馬の姉兄となる。社台サラブレッドクラブにて総額5000万円で募集された。

社台ファームでの育成時も俊敏な動きに定評があった。6月19日、栗東へ移動し、7月9日のゲート試験をパス。山元トレセンでさらに心身が磨かれたうえ、8月19日に帰厩すると、青写真どおりにペースアップされた。しっかりした馬格から繰り出させるフットワークは迫力満点。伸びやかさも兼備し、豊富な切れ味も見込める。

9月21日(祝・月)、阪神の牝馬限定・芝1600mにスタンバイ。ミルコ・デムーロ騎手が手綱を取る。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。