【皐月賞】サトノダイヤモンド万全強調も池江寿師「ピークはダービー」

13日、皐月賞(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行なわれた。

無傷の3連勝できさらぎ賞を制したサトノダイヤモンド(牡3、栗東・池江寿厩舎)は、C.ルメール騎手を背にCWコースで、古馬1600万のエアカミュゼを1.0秒追走する形。最後は一杯に追われ、6F84.2-67.5-53.4-39.6-11.9秒をマーク。僚馬に0.4秒先着してのフィニッシュとなった。

サトノダイヤモンド

また同厩で、今年の京成杯の勝ち馬プロフェット(牡3、栗東・池江寿厩舎)は助手を背に坂路での追い切り。古馬1600万のロードガルーダを0.5秒追走する形でスタートし、4F53.6-38.5-24.4-12.0秒をマーク。一杯に追われると、パートナーに0.2秒先着してのゴールとなった。

両馬を管理する池江泰寿調教師の一問一答は以下の通り。

●1戦ずつ課題をクリア

-:ここまで3戦無敗で皐月の舞台に駒を進めました。3戦全て圧勝という内容なのですが、それぞれ振り返って頂けますでしょうか。

池江泰寿調教師:新馬戦は調教があまり動いてなかったので、半信半疑だったのですが、終わってみれば強かったですね。2戦目も道悪を心配しましたが、こなしました。3戦目は重賞で、距離も少し縮めて、京都の硬い馬場を適応出来るかわからなかったのですが、1戦1戦毎に課題をクリアしてくれていると思います。

-:ルメール騎手も学習能力が高いとお話されていました。

池:そうですね。調教しがいがありますよね。

-:デビューの時は超高額馬で話題になりましたが、その後は強さが目立っていましたね。

池:過去にはウチに、4億円、5億円といった馬もいて、この馬を担当している子も2億円を超える馬が5頭目なので、あまりその辺りは気にせずに接していますね。

池江泰寿調教師

-:改めて、サトノダイヤモンドのいいところというのはどの辺りでしょうか。

池:競馬が上手なところだと思います。

-:どんな状況になっても、でしょうか?

池:ペースが速くなったら控えればいいし、遅くなったら前に行けばいいですしね。デビュー戦の時に外から絡まれたのですが、ムキにならずに冷静に走っていたので、競馬が上手な馬だなと思っています。

-:前走はノーステッキでも勝てるところを一発入れて、それでも驚かなかったというルメール騎手の話もありました。

池:まっすぐ走っていましたね。

-:調教の方ですが、ルメール騎手がずっと乗られていました。1週前のCコースで時計が出ていましたが、その時の動きを教えて下さい。

池:間隔が空いるので、どこかで強めにやっておかなければと思っていました。先週はゴール前100mくらいから追ってもらったのですが、反応もよかったですし、しっかり追ったおかげで、今週動ける状態になっていましたね。

-:先週でスゴくよくなったとルメール騎手からもお話がありましたが、先ほどの追い切りではほぼ、馬なりに見えましたが、らくらくと直線で並んで先着という動きでしたが、感触はいかがだったでしょうか。

池:先週やっているので、あまりやらずに馬なりで微調整程度でした。タイム的にも出ているので、やはり先週きっちり追った効果が出ているなと思っています。

●ピークはダービーで 先を見据える余裕も

-:今回はきさらぎ賞から直行ですが、問題なく万全の態勢という事でしょうか。

池:そうですね。きさらぎ賞の前に1戦挟んでしまうと、ダービーまでのレースが多くなってしまいますからね。

-:中間はノーザンファームしがらきの方に放牧に出していたのでしょうか。

池:そうですね。リフレッシュをさせるために。

-:何か変化はありましたか?

池:特に変わってはいませんでしたが、変わらない方がいいと思っています。

-:変わらないという点では、今回で4戦目ですが、最初から完成度が高いという事でしょうか。

池:そうですね。最初はあまり追えてなかったのですが。目に見えて大きな変化はないですね。元々いいので、あまり変わらなくてもいいのかなと。

サトノダイヤモンド

-:3強ムードが漂っておりまして、非常に盛り上がっております。同じディープインパクト産駒のマカヒキ、キングカメハメハ産駒のリオンディーズといますが、それぞれ印象はどのようにお持ちでしょうか。

池:2頭とも強いですよね。抜けた存在だと思います。

-:立ち回りの上手さで負かそうというところでしょうか。

池:あわよくば、ですね。競馬に行ってみないとわからないのでね。

-:注目を集めているサトノダイヤモンドの抱負をお願いします。

池:ここを使ってダービーでピークを持っていこうと思っています。それでもいい結果を出したいと思っています。2冠馬3冠馬になれるように当日まで作って行こうと思いますので、応援よろしくお願いします。

-:日曜は雨の予報がありますが、いかがでしょうか。

池:晴れでも雨でもなんでもいいです。

●ゆかりの血統馬プロフェットでタイトルを

-:続いて、プロフェットについてお聞きします。京成杯を勝って以来となります。まずは前走の重賞制覇からお願いします。

池:ソエも固まっていましたし、体も戻っていましたね。札幌2歳Sもソエを痛がったり、展開のアヤで取りこぼした感じもありましたし、力出しきれば勝てると思っていました。

-:負けている時も着差は小さいですよね。

池:萩Sで最下位と言われても5着ですし、かなりソエを痛がっていましたし、本調子ではなかったですからね。それでも、脚は使っていたので、レベルの高い世代でも重賞を勝ってくれましたね。

-:この馬のいいところとはどういうところでしょうか。

池:長くいい脚を使えるところと思います。それでいて、ゴール前一伸び出来ますからね。

-:イメージとしては先行して粘るようなレースですか。

池:まだ枠も出ていないのでなんとも言えないですね。

-:放牧に出してから体が増えたという事もあったと思うのですが、中間の様子と1週前調教のジャッジをお願いします。

池:いいリフレッシュ効果が得られました。体がひ弱な馬だったのですが、やっと牡馬らしさが出てきましたし、先週の動きもよかったですし、カイバもしっかり食べて体を維持しています。

-:今日の追い切りですが、坂路を単走で、53.6-12.0秒というタイムでしが、この辺りはいかがでしたでしょうか。

池:もう出来上がっているので、あまりやり過ぎないようにと思っていたのですが、調度良い調教が出来たのではないかと思っています。

-:プロフェットについての抱負をお願いします。

池:ゆかりの血統なので、なかなかクラシックには縁がない血統だったのですが、なんとかこの血統でクラシックを勝ちたいと思います。

池江泰寿調教師