【安田記念】サトノアレス、レッドファルクス、アエロリットの直前コメント

サトノアレス

安田記念に向けて追い切りを行うサトノアレス

30日、安田記念(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

●前走、京王杯スプリングカップで3着だったサトノアレス(牡4、美浦・藤沢和厩舎)は、蛯名正義騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、5F69.0-53.1-39.1-12.4秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「前走からそれほど間隔があいていませんし、最終追い切りの時計はそれほど速くありませんが、状態は前走と同じくらい良さそうです。前走を使った疲れや反動はありませんでしたし、徐々に調整できて楽でした。前走は初めての1400で少し忙しかったですけど、終いはしっかり伸びてきたので良かったと思います。最後は抜けるかと思いましたが、他に強い馬がいましたし仕方がなかったと思います。

あまり器用なタイプではありませんし追い込む馬なので、上手に馬群を捌ければ良いところに来られるのではないか、と思っています。どの馬をマークする、ということはありませんが、終いの脚が良いので上手に捌いて外に出すか内に行くかだと思います。前走はあまり慣れていない1400でしたが、3着と際どい競馬でした。今回はマイルですし蛯名騎手も慣れたと思うので、また頑張ってくれると思っています」

【蛯名正義騎手のコメント】
「前走はゲートは出ていますが、馬がそれほど行く感じではありませんでした。次の安田記念を考えると、あまり1400でキレイな競馬をしてしまうと良くないかと思っていましたし、前半から急かしていくのはイヤだと思っていました。思ったより抜けて走れていましたし、終いを生かす形の競馬ができました。スローペースのなかでも終いは良い脚を使えましたし、3着でしたが勝ちに等しい内容だったかと思います。この中間も順調にきていますし、最終追い切りも抜け出してから集中して走れていました。前走を使った分動きが素軽くなっていますし、状態は前走以上だと思います」

●前走、高松宮記念で8着だったレッドファルクス(牡7、美浦・尾関厩舎)は、田辺裕信騎手を背に南Dコースで追われ、5F67.8-52.0-37.8-12.0秒をマークした。

【尾関知人調教師のコメント】
「最終追い切りは予定より前半が少し速めになりましたが、それ以外は動きも反応も良かったです。しっかり力を出せる状態で臨めると思います。前走は前半の行きっぷりが良くなくて厳しい位置だと思いましたし、直線でもなかなか進路がありませんでした。1番人気に推してもらいましたが、残念な結果でした。

去年は高松宮記念の後に京王杯を使いましたが、今年は使い出しが阪急杯でしたし以前にロードカナロアが同じローテーションで結果を出していたので、京王杯を使う気はありませんでした。前走後は一旦放牧を挟んで、厩舎に戻ってきてからも順調に調整できています。

去年は正直最初から安田記念に向かうというより、京王杯を勝ってその後の体調も良かったのでチャレンジしました。直線の進路で厳しいところがあっても3着にきましたし、改めてこの馬の力を確認できました。田辺騎手とは3年半振りのコンビになりますが、以前に乗ってもらったときは馬にとって初めての1200でどういう競馬ができるかと思っていたところ、テン乗りでもスタートを決めて初の1200でもこんなにサラッと勝ってくれるんだ、とビックリする内容でした。

田辺騎手は今では関東のトップジョッキーですし、この安田記念でも良い騎乗をしているのでその辺りにも期待しています。どのポジションから競馬をするかは考えていませんが、阪急杯のときは前半から出していくよりジックリ脚を溜めた方が良さそうなイメージでした。1200を使ってきたことがマイルに繋がるところもあると思いますし、どんな競馬をするかはこれから田辺騎手と話して決めていきます。

今年は去年にも増して豪華メンバーの安田記念ですし、ファンの皆さんに楽しんでもらいたいです。去年から連続して出走するのはレッドファルクスだけですし、古豪として力があるところを見せてくれればと思っています」

【田辺裕信騎手のコメント】
「先週、今週と続けて追い切りに乗せてもらいました。先週は強めにやって、今週は軽く動けていました。今回は久し振りにコンビを組みますが、大人しくて操縦性が良いところは昔と変わらず同じです。どういう競馬をするかは正直やってみないと分かりませんが、当日の馬場状態を考えて乗ろうと思っています。どの馬でも本来なら流れに乗りたいですが、この馬はそれでは持ち味を生かせないと思いますし、どういう競馬をするかは尾関先生と相談して決めていきます。有力馬に乗せてもらえるので、何とか結果を出せるように頑張ります」

●前走、ヴィクトリアマイルで4着だったアエロリット(牝4、美浦・菊沢厩舎)は、菊沢隆徳調教師を背に南ウッドチップコースで追われ、5F69.0-53.8-39.8-12.9秒をマークした。

【菊沢隆徳調教師のコメント】
「前走から中2週ですし、最終追い切りは馬の気分を良くして滑らかな走りができれば、と思って乗りました。直線では弾むような動きでしたし、仕掛ければビュンと伸びそうな良い感じでした。前走はレース間隔があいていましたし、早い時間帯から雨が降っていたのでイヤな気持ちで見ていました。ペースも流れずあの馬場にしては瞬発力勝負になってしまって、アエロリットに合わない展開でした。スタート直後に落鉄していましたし、運が無かったですね。

4歳になって体がしっかりしてきましたし、競馬を使った後の反動は思ったよりありませんでした。日を追うごとに良くなっていましたし、これなら安田記念に使ってもいいだろうと思いました。今回はとても素晴らしいメンバーが揃っていますし、結果がどうというよりもアエロリットの競馬をして力を出し切ってくれれば、と思っています」

【戸崎圭太騎手のコメント】
「最終追い切りを見ましたが、馬が気持ち良く走っていて調子は良さそうでしたね。菊沢先生も、前走より素軽くなった感じでとても良いと話していました。前走は位置取りはイメージ通りでしたが、スタートで少しモタついてポジションを取りに行くまで少し脚を使ったかというのもありました。直線で抜け出してからもジリジリと頑張ってくれましたが……、という感じでした。落鉄もありましたし、その辺りも悔やまれるところです。この馬には力強さを感じます。前に行っても渋太さがありますし、並ばれてからも渋太さを感じます。

前走よりも状態は上がっているのかなと思いますし、あとはこの馬のリズムで走らせることが大事だと思います。枠順が決まらないと何とも言えませんが、前めでの競馬になるかと思います。前走は落鉄もあって悔いが残りますし、東京マイルでG1を勝っている馬でコース条件はベストなので、この舞台でしっかりとパフォーマンスを出して良い結果を得たいと思っています」

レッドファルクス

安田記念に向けて追い切りを行うレッドファルクス

アエロリット

安田記念に向けて追い切りを行うアエロリット