【今週のコメント特注馬】早く帰りたかった?馬場の出入り口に行こうとした前走は参考外!

<現場取材でつかんだ!コメント特注馬>

●3月10日(日)中京11R・金鯱賞(G2、芝2000m)
モズカッチャン(牝5、栗東・鮫島厩舎)

前走の有馬記念もは8着で、昨年は勝ち星なしと一見勢いがない。有馬記念は2枠3番という好枠をゲットしたものの、当日降り出した雨により馬場が緩くなって内が掘れ、結果的に厳しい枠順となってしまった。騎乗したM.デムーロ騎手も「距離が長いね。最後は苦しがって伸びなかったよ。一番いい競馬はできたけど、坂の上で止まってしまいました。いつも通り一生懸命走ってくれたんだけど……」と振り返った。

今回は距離を短縮して臨む一戦。牡馬相手の重賞は勝ったことはないが、昨年の札幌記念では後方から猛然と追い込んでいるように、通用する力は示している。これまで3戦して4着以下のない2000mで巻き返しを期待したい。

●3月10日(日)中山3R・3歳未勝利(ダート1800m)
プラチナポセイドン(牡3、美浦・奥村武厩舎)

前走は東京芝1600m戦で7着。騎乗した石橋脩騎手は「追い切りも引っかかるように難しい馬で、今日はタイミング悪くゲートを出てしまいました。手綱を引っ張ると逆に行ってしまうので自分のペースで走らせました」と話した。

思惑通りマイペースに持ち込めたのだが、ここからが問題だった。「力まず走れましたし、勝てると思いましたが、ハナに行ったせいか直線で内ラチの向こう側の出入り口に入ろうとしてしまいましたね。気持ちの問題もあると思います」と語る。

石橋騎手の言う「出入り口」とは、東京競馬場の直線半ほどにある、出走馬が地下馬道からコースへ入場する際に使用する出入り口。あるベテランジョッキーによると、稀に出入り口のほうへ行こうとしてしまう馬はいるのだという。そんな前走は参考外と言っていい。


◆先週の結果◆

日曜中山8R ライバーバード 3着(1番人気)
2番手から抜け出し勝ちパターンかと思われたが、最後に交わされて3着に敗れた。騎乗した内田博幸騎手は「いい感じで運べましたが、勝った馬にあっという間に交わされてしまいましたね。早く動かすと甘くなる馬なので溜めて追い出したのですが、気難しいところがある分、難しいです」と気性面を敗因に挙げた。

直線で先頭に立つと気を抜くようなところもあり、好走はすれどなかなか勝利が遠い状況が続いている。しかも休み明けをひと叩きして絞れるかと思いきや、逆に2キロ増えた514キロでの出走だった。現級は一度勝っている馬で、絞れてくれば勝利は近いのではないか。

日曜中山9R パイオニアバイオ 9着(1番人気)
外枠から先行していいポジションにつけたが、勝負どころの3コーナーから鞍上の手が激しく動き、苦しい位置取りに。加えて4コーナーで外から来た馬に挟まれて万事休す。不完全燃焼の一戦となってしまった。

騎乗した石橋脩騎手は「前々で競馬したく、ポジションは取れました。3コーナーから押していきましたが反応が渋かったですね。外から早めに来られたのも痛かったです」とした上で、日曜朝から断続的に降り続いた雨の影響も口にした。能力を考えればここまで負ける馬ではなく、良馬場でもう一度見直したい。