【札幌記念】枠も絶好!波乱を呼び込む『穴ポジション』を取れる人気薄

2016年はネオリアリズムが逃げ切り勝ち

2016年はネオリアリズムが逃げ切り勝ち


テレビ東京の競馬中継で解説を24年務め、数万レースを見てきた元JRA騎手・吉沢宗一さん。プロの視点でメンバー構成などから展開を描き、"未来予想図"をつくります!

今週は札幌記念(G2、札幌芝2000m)。展開面での攻略ポイントはこの2つです。

<1>確固たる逃げ馬の存在
<2>白熱!先行馬VS差し馬

今回は、函館記念でもハイペースで逃げた⑫トーラスジェミニがいます。③トーセンスーリヤもテンが速くて内枠ですが、序盤に競り合う形になった場合はこちらが一歩引くでしょう。

後ろには強力な実績馬たちが控えています。それらと瞬発力勝負になれば分が悪いことを考えると、ペースを落とすようなことはしないでしょう。ハイペースになると見ています。

<1コーナー入口>

     ⑫↑
     ③↑
      ↑
   ⑧⑥④↑
      ↑
   ⑪⑩ ↑
   ⑦②①↑
    ⑨⑤↑

⑥ラッキーライラックは、ここでも先行策を取るでしょう。流れを見ながら立ち回れる自在性も兼ね備えています。小回りの札幌コースですから、前の馬に楽をさせないようにしたいところです。

後続も序盤からしっかりと追走してくるはずで、馬群は団子状態に近くなります。そうすれば、前が苦しくなった時に外から一気に差し切るチャンスが生まれます。

<直線入口>

    ③⑫↑
   ⑥  ↑
      ↑
  ⑪⑩⑧④↑
  ① ② ↑
  ⑦   ↑

前走が久々の勝利となった⑪アドマイヤジャスタは、自ら動いて勝ちに行く競馬はしないでしょう。先行馬を見ながら運んで、前が苦しくなった時が出番です。

①ノームコアは、序盤は内でジッとしていて、向正面から最終コーナーのどこかで外に持ち出してくるのではないでしょうか。瞬発力は十分にありますから、ゴール直前で猛追してくる1頭だと見ています。

⑦ブラックホールのダービー7着は評価していい内容です。序盤にどこまでポジションを取れるかがカギですが、大崩れしない強みは古馬相手にも生きてきます。ましてや得意の札幌、54キロの斤量は大きな後押しとなります。

<ゴール前>

   ⑥  ↑
 ①⑪ ③ ↑
⑦     ↑
  ⑩  ⑫↑

最後は、先に抜け出した3頭と、それを追いかける差し馬の攻防となります。かなり白熱したゴール前になりそうです!

正攻法で大阪杯を制している⑥ラッキーライラック。この先行力は小回りの札幌コースに合っています。G1ではなくても仕上げに抜かりはなく、態勢は整っています。前を捻じ伏せにいく強気の競馬で押し切り勝ちを決めてくれるでしょう。

今回、あっと言わせる走りを期待したいのが③トーセンスーリヤ。しぶとさを生かしたいタイプなので、前が速くなることは大歓迎です。トーラスジェミニの半馬身後ろくらいで立ち回るのもアリでしょう。最後はラッキーライラックと共に抜け出して、追い込み勢の猛追をどこまで凌げるかです。

本命候補:⑥ラッキーライラック
穴馬候補:③トーセンスーリヤ