夢は大きく膨らむ エアスピネル快勝!

エアスピネル

15年11月14日(土)5回京都3日目11R 第50回デイリー杯2歳S(G2)(芝外1600m)

エアスピネル
(牡2、栗東・笹田厩舎)
父:キングカメハメハ
母:エアメサイア
母父:サンデーサイレンス

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雨中の対決となったデイリー杯2歳S。無傷の3連勝で1.7倍の支持を受けるシュウジ。母エアメサイアの全12戦で手綱を取った鞍上が、朝日杯FSへと思い入れるエアスピネル。
レースの主導権を握ったのはシュウジ。スタート直後の斜行をものともせずに、先手を主張。発表は稍重だが、実際はかなり重い馬場コンディション。1000mを1.01.7と、ユッタリのマイペースで直線まで来た。しかし相手が違った。エアスピネルは4番手で折り合って、出来るだけユックリと追い出す。馬場の7分どころを真っ直ぐに伸びてゆく。武豊Jが右ムチを1発だけ入れて、後は流し気味のフィニッシュ。3馬身半の差をつけて、母より早い2勝目となった。


ひとつ前の10R、比叡Sのレース前から雨脚はひどくなった。向こう正面の堤防がやや霞んで見えるほど。その雨はデイリー杯2歳Sの直前になっても止まない。いつ芝が重馬場発表とするのかと待ち構えても、いっこうに替える気配がない。絶対に重馬場である。
堤防の下あたりの、2コーナーの引き込み線からのスタート。最後にゲートに入ったシュウジが、スタート直後に外へ逸走気味。後で岩田Jが《馬が若い!》と嘆いていた。しかし馬場状態を考えて、岩田Jは最初から逃げの手に出るつもりだと感じる。ノーブルマーズが2番手、クラウンドジャックが3番手で、その外にエアスピネルが続く。シュウジは逃げても内ラチへは行かず。やはり内もかなり荒れて悪くなっているのだろう。PVで見ると2,3頭分ぐらい開けて走っている。ナイトオブナイツが前から5番目の馬込みの中。リッチリッチーはもう少し後ろに位置している。

後ろの方でメイプルキングキングライオンがややフワフワした走りだが、それ以外は折り合って進む。坂を下って前は半馬身ずつぐらいの等間隔で進む。ラスト600m標識では、さらに間合いが詰められていく。
最後のカーブを廻るシュウジは、コーナーリングが巧いとは言い難い感じで廻っていく。4頭目の外のエアスピネルがもう前に出ようかの勢いとなってカーブを廻ってきた。シュウジが先頭だが、エアスピネルが少し離れて外の7分処を選んで前に出て並ぶ。そして抜き去る時にステッキを1発入れる。
その後は、本当に真っ直ぐに伸びると言う表現がピッタリの伸び具合。何もしない鞍上だが、どんどんと差が広がっていく。シュウジは最後に3番手のノーブルマーズに半馬身差まで詰められてゴールした。
前へ行った2頭がそのまま2,3着。4番手のエアスピネルが快勝の先行ペースの競馬となった。そもそも、ディープインパクト産駒が1頭も出ていないデイリー杯2歳Sである。偶然にも雨馬場となっただけに、出ていても苦戦となったおそれはあった。

シュウジは、小倉の荒れ馬場を経験しているキャリア3戦している猛者である。ところがそんな馬でも若さを露呈する。一方のキャリア2戦目のエアスピネルが堂々の横綱相撲。この2頭しかいなかったかの様な、今年のデイリー杯2歳Sでもあった。鞍上も能力を再確認した様である。
これで晴れて堂々と朝日杯フューチュリティ・ステークスへと行けるだろう、エアスピネル。これからが本当の戦いでもあろう。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。