【マイルCS】もう通用しない!2年連続で破られた"常識"って…?

ステルヴィオ

(写真提供・競馬ラボ)


近2年のマイルチャンピオンシップ(G1)勝ち馬の共通点といえば、真っ先に「3歳牡馬」が挙がるだろう。それだけではない。実は、「馬体重が前走から大幅に増えていた」のだ。

2018年
1着 ステルヴィオ  (5人気 プラス10キロ)

2017年
1着 ペルシアンナイト(4人気 プラス12キロ)

昨年は2着ペルシアンナイト、3着アルアインともにプラス8キロ。どの馬も休み明けではなく、いわゆる叩き2戦目での大幅プラス体重だった。馬券を買う上で重要視されているファクターの1つが「馬体重」。レース前に発表される馬体重の増減だけを見て「太い」「細い」「出来が悪い」と判断しがちな要素だ。

数字を見ただけで変動が少なければ安心したり、2ケタの増減を見たら条件反射で嫌悪感を持つするファンは多いだろう。よく考えてみると「馬体重の大きな増減=減点材料」という"常識"は、誰が決めたのだろうか?今年の秋に行われたG1レースでも、【馬体重を見たら買えない馬】が勝っている。

10月13日 秋華賞
1着 クロノジェネシス(5ヶ月休養 プラス20キロ)

10月20日 菊花賞
1着 ワールドプレミア(中3週 プラス12キロ)

特に、先週はエリザベス女王杯をはじめ、重賞レースで馬体重の増減が2ケタだった馬が次々と馬券に絡んできた。

▼11/10 エリザベス女王杯(G1)
3着 ラヴズオンリーユー(6カ月休養 プラス16キロ)

▼11/10 福島記念(G3)
2着 ステイフーリッシュ(中11週 マイナス10キロ)

▼11/9 デイリー杯2歳S(G2)
1着 レッドベルジュール(4ヶ月半休養 プラス28キロ)
2着 ウイングレイテスト(4ヶ月休養 プラス12キロ)

これらはほんの一例であり、決して偶然でもなければG1や重賞に限った話でもない。11月2日(土)の福島4Rでは、前走比プラス48キロの11番人気が勝利した。なぜこのような馬が勝てたのか。理由はこうだ。

「馬体重の増減は、状態の善し悪しを図る指標ではない」から。

根拠のない"常識"にとらわれていたら、マイルCSでレース1時間前に勝ち馬を逃すことになるかもしれない。たとえ馬体重に変動があったとしても、それ以外の強調材料があれば、予想はブレないはずだ。

2019/11/16 追記
調教後馬体重が発表となった。増減の大きいところでは…

③マイスタイル(+14)
⑥フィアーノロマーノ(+16)
⑩アルアイン(+18)
⑪カテドラル(+16)
⑬タイムトリップ(+14)
⑯エメラルファイト(+10)
⑰レイエンダ(+10)
の7頭が2桁増となっている。

改めてだが、今年のマイルCSは馬体重の増減にはとらわれずに予想をしたい。