【セレクトセール当歳馬】第二のスワーヴリチャードを探して… NICKSが1億8000万円で落札!

セレクトセール

10日、競馬関係者、ファンが注目の日本最大級の競走馬セリ「セレクトセール2018」が、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。

2日の当歳部門で、上場番号397番・アイムユアーズの2018(牡、父ドゥラメンテ)は1億8000万円で (株)NICKSに落札された。

母アイムユアーズはフィリーズR(G2)やクイーンS(G3)連覇など重賞4勝。阪神JF(G1)で2着、桜花賞(G1)で3着など世代上位の活躍を見せた。

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【(株)NICKSアドバイザー 竹内啓安氏のコメント】
「思ったよりも結構行きました(笑)。でも2億のラインはもしかしたら行くかもなというくらい、それくらい素晴らしい馬なのでホッとしました。

いつも馬を選ぶ時は血統と配合と動きと馬体、この4つが揃っていないと買わないんですけど、今回一番揃っていたのがアイムユアーズの仔でした。配合はダイナカールの4×4という牝馬のクロスがありまして、これは日本ならではで、これが一番の要因でした。

(ドゥラメンテだからできた)そうです。日本じゃないとできない、ドゥラメンテじゃないとできない。おそらく牧場サイドも狙った配合で、これが結構な決め手になりました。

ドゥラメンテは間違いなく種牡馬として成功すると思います。ドゥラメンテの中で一番良い馬を探そうというコンセプトもあったんですけど、たまたま今回これじゃないかという馬がいたので、行こうと。当歳セレクトの中で、先ほどの4つが全て揃ったのがこの馬だったので間違いないとは思うんです。なので、他の人も見る目があったというか、同じところを見ているんだなと。

(今年のセールの印象)良い馬が高くなっているのは間違いないので。確かに、高くなって買えないセリにはなっているんですけど、NICKSは一本釣りで当歳なら1頭、1歳なら1頭だけしか買わないのであまり関係ないと。何頭も買うわけではないので。一本釣りなので、その予算を決めて。セリは高い印象はありますけど、それくらいの価値のある馬を買っている印象もあるので。私どもが落としたのは適正価格。他の馬の額はそんなに気にしていないです。良いと思えばその値段で買うわけですから。

(種牡馬の傾向や変化)やっぱりディープインパクト、そしてハーツクライ。スワーヴリチャードを落札した時も初めて1億円を超えたハーツクライ産駒でした。ハーツクライはそれくらいの種馬という認識だったので行きました。ドゥラメンテもそれくらいの種馬だということで。高くはなったけど総合的には。

(どのような活躍を)マイルからクラシックまでいける馬だなという判断で。皐月賞やダービー、クラシック戦線を狙いに行きたい。そして1600mのスピードもあると思っていますので。距離のもつマイラーみたいなイメージですね。一番都合の良い馬を選びました。

(スワーヴリチャードも似たイメージだった?)そうなんですよ。安田記念を使ったのもスピードが凄くあるからなんです。長距離馬が強いならスピード勝負で安田記念に行こうと。そういうイメージです。次のスワーヴリチャードを探そうとしてこの馬です。

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左から2人目がアドバイザーの竹内啓安氏

(事前の馬体チェックは)ゴールデンウィーク頃に見て。オーナーはもう4,5回見ていると思います。みんなで見に行ったり。成長過程も見て選んでいます。ゴールデンウィークの時に見て素晴らしいなと思った馬がセリ当日になると、あれっ?ていう馬もいるので。その変化が凄く良いということでアイムユアーズが一番と。

(馬体のどこが良かったか)人それぞれ、好みもあると思うんです。うちの代表者は馬を見るのが得意な人で。僕は血統、配合専門なんですけど。それで彼が一番良いという馬、そして僕は血統、配合で一番良い馬。たまたまそれが一緒でした。

(ドゥラメンテに似ている部分は?)ん~あまり無いかな(笑)。ドゥラメンテってどちらかと言って細い感じ。薄いタイプ。そういう意味ではあまり似ていない。ドゥラメンテ産駒は、ドゥラメンテに似ている方が走るのか、それともムッチリしている方が走るのか、軽いのと重いのとどちらが走るのかもまだ分からない。とりあえず今回は、こういうタイプじゃないの?というので選びました。もし他でドゥラメンテを買うことがあっても違うタイプを買うと思う。いくつかの可能性を作って買うという」

アイムユアーズの2018(牡)
父:ドゥラメンテ
母:アイムユアーズ
母父:ファルブラヴ